>>616

 (壁際に身を縮めて座り込んでいる立川の前まで、ズタボロにされた影山の体が転がってくる)

 (影山は 更に 蹴りを入れられ、その勢いで 体が カーリングの石のように 通路を滑っていく)
 (わらわらと、その後を追う 蛹ワームの群れ)

 (ワーム達は 仇敵のライダーに対する恨みを晴らすべく、影山を弄び、痛めつける事に すっかり夢中になっている)
 (今なら、反対側の勾配を駆け上がれば、ワームから逃げ切れるかもしれない…)

 (息を潜めて 機会を窺っていた立川が、ワーム達が背を向けた隙をついて 素早く腰を上げ、地下通路から抜け出していく)

影山 「あ… あぁ…… (激痛)」

 (そうとは知らず、蛹ワーム達は 影山を無理矢理 立たせると、長い鉤爪がある右手で、執拗に 何度も殴り続ける)
 (囲まれて 袋叩きにされた影山は 足元をふらつかせながら 力尽き、ついに その場に崩れ落ちる……)