☆ちびせみ第二話
http://www.semiro.info/semiro/tibisemi/2/tibisemi_02_hi.htm

 可愛らしさと哀しさと幸せが詰まっている。

 歌が素敵。声を当てるとどうなるだろう、思わせる。

 そしてピアノを弾いていて疲れているお姉さん、元気いっぱいのちびせみ。
 果たして倒れるのは。という心地いいミスリードの意外性。

 そして種明かしの上手な婉曲表現。
 魂が乗り移っていたことを直接言及せず、「歌の好きなお嬢様でございました」で締めるその格調高さ。

 だれもいない所で無言でピアノを弾くお姉さんの粋さ、哀愁。
 からのささやかなハッピーエンド。

 ファンタジーの設定や見た目に惑わされてはならない。
 その根底に流れるのは上質のミステリだ。