☆12月16日
http://www.geocities.jp/xxxswfxxx/5/2004-nam1216-drw.html
 光の表現が多種多様で、それぞれが綺麗で雰囲気がある。
 風景の夕焼け、月明かり、室内のテレビ、電灯、幻想世界の灯りと、それぞれ意識的に使われていて、その繊細さに目を見張る。

 構成も上手で何処にでもある、誰にでもある出来事を、ファンタジックに魅せることに成功している。
 これは同作者の失恋もそうだが、現実にファンタジーが混じることによる快楽、豊かな表現の可能性の広がりを開拓する心地よさ。
 ガラス細工のような雰囲気、隙のない描き込みが、セリフなしの比較的長丁場の「ありふれた」物語に、目を離せないドキドキを与えている。