坂井先生は、「外延的な形容詞」というものが
あるのではないか、という指摘もなさっている。
「その馬は白い」「馬は哺乳動物である」から
「その哺乳動物は白い」を推論するのは妥当である。
ところが「その鼠は大きい」から「その鼠は
大きい哺乳動物である」を推論するのは妥当ではないし、
「その象は小さい」から「その象は小さい哺乳動物である」を
推論するのも妥当ではない。
したがって、「白い」と「大きい」は、別種類の形容詞と
考えざるをえない、という指摘である。