真理の探究。つまり、何が正しい筋道で、どこに焦点を合わせればいいかを模索する。これが人間にどういう恩恵をもたらすかというと、人生における試練、トラブルといった、あらゆる問題ごとのスムーズな解決を促すのだ。

例えば、『人は必ず死ぬ』という真理。この真理がわかっていれば、こういう言葉と真剣に向き合うだろう。

『人生は一冊の書物によく似ている。 愚かな者はそれをパラパラとめくっているが、 賢い者はそれを念入りに読む。 なぜなら彼は、ただ一度しかそれを読めないことを、知っているからだ。』byジャン・パウル

そういうことだ。つまり真理の探究ができない人は、ここでいう『愚かな者』。毎日を場当たり的に生き、浅はかで刹那的、建設的ではなく、射幸的な人生を好むようになる。

建設というのは読んで字のごとく、毎日毎日、積み上げていくものだ。そういう人は、射幸的のように、幸せを矢で射って当たれば儲けと考える、そういう生き方をする人間とは比べ物にならない結果を出すだろう。

それがわかるのが、記者とイチローのこのやりとりだ。

記者『イチロー選手は、なぜ同じ毎日の繰り返しで、成功できたんですか?』

イチロー『確かな一歩の積み重ねでしか、遠くへは行けない。』

真理とは、自分の人生を最高に応援する、勝利の女神のようなものだ。彼女を怒らせたら怖いが、味方にすればとても心強い。

どちらを選択するかは自分次第だ。