>>596
>Pythonの方が全然完成度高い

当然の感想だよ
そもそも静的型付けは大きく以下の2つに分類される
・明示的(explicit)な型付け
・暗黙的(implicit)な型付け

前者の明示的型付けはプログラマが型定義を手書きすることを前提としており、
Fortran/Cobolといった1950年代の太古の時代から培われてきた「枯れた技術」である
Python の型アノーテーションも明示的型付けに分類される
従って、完成度が高いのも当然、できて当たり前と言える

後者の暗黙的型付けは堅牢な型システムを前提とし、処理系が「型推論」と呼ばれる技術により
コードから型定義を自動的に決定するものであり、1980年代にMLで開発され、近年、明示的型付けを
主としながら部分的に暗黙性を取り込む次世代言語が次々に登場するなど、急速に普及が進みつつある

MatzがRubyKaigi 2019で語った:
https://logmi.jp/tech/articles/321280
「最近は静的型がすごくホットで、2010年代のプログラミング言語はみんな静的型言語で、…」
というホットな静的型言語も、後者の暗黙的型付けを指す
同時にMatzが語った:
「もう、われわれもやろうか。PHPもPythonもやってるし」って言うんだけど、正直やりたくない……。」
の「やりたくない」のは前者の(プログラマが型定義を手書きしなければ型検査が働かない)明示的型付けを指す
つまり意訳すると:
 Rubyでも明示的型付けをやろうと思えばいつでもできるけど、今さら時代に逆行したできて当たり前の事を
 やるなんてつまんない、それより今まで誰もやったこともない血が湧き立つような挑戦をしてみたい、
 それがRubyらしさだよ
そして、この後、「動的型付け言語であるRubyにおける暗黙的な静的型付けの導入方針」として、
(型推論の代用である)「型プロファイラ」と呼ぶ新技術の紹介が続くわけだ