>>241
>>230 の類の話は昔からいわれていたもので、これも有名ですね
http://www.kh.rim.or.jp/~nagamura/misc/stroustrup-interview.html

インタビューア(以下「I」): あなたがソフトウェアデザインの世界を一変させてから何年にもなる。振り返ってみて、感想は。
Stroustrup(以下「S」): 実はあなたがここへ来る直前、当時のことを思い出していたんだ。おぼえているかな。誰もが C 言語を使っていたけど、問題はみんな結構うまくコーディングしていたことだった。
大学も C 言語を教えるのがうまくなっていたしね。驚異的な割合で有能な――「有能」という言葉は強調しておきたい――卒業生を量産していた。それが問題の原因だったんだ

S: ある日、オフィスにいたときに、ある策略を思いついたんだ。バランスを少し回復させる策略をね。「プログラマが余るなんてことが絶対にありえないくらい、複雑でおぼえにくい言語があったらどうなるかな」ってね。
実は、この考えの一部は X10――例の X Window の――から頂いたんだ。あれはひどいグラフィックシステムでね、Sun 3/60とかでないと動かなかった。
ばかばかしいくらい複雑な構文規則とか、わかりにくい関数とか、疑似オブジェクト指向的な構造とか、僕がほしいと思う要素は全部揃っていたんだよね。
今でさえ、生の X Window コードを書く人間なんていない。正気を保つには Motif を使うしかないんだ。

S: もうかなり時間がたったしね、C++ が時間の無駄だということにはほとんどの人が気がついたとは思うけど、でも当初予想していたよりはずいぶん時間がかかったな。
I: 具体的に何をどうやったのかな。
S: 最初はほんの冗談のつもりでね、みんながあの本を真に受けるとは思ってもみなかったんだ。脳みそが半分でもあれば、オブジェクト指向プログラミングが非直感的で、非論理的で、非効率なことくらいはわかるよね。
I: え?
S: それに「コードの再利用性」ときたら…。どこかの会社がコードを再利用したなんて話を聞いたことがある?

I: うん、でも C++ は基本的にはしっかりした言語だと思う。
S: それ、本気で信じてるね。実際の C++ プロジェクトの経験はある? どうなるかって言うとね、まず第一に、いろいろワナを仕掛けてあるから、よほど小規模なプロジェクト以外は一発では動かないようになっているんだ。
たとえば演算子のオーバーロードがそうだ。たいていの場合、プロジェクトの終わり頃にはほとんどのモジュールで演算子をオーバーロードしている。
プログラマの連中が、トレーニングコースで教わったとおりにやらなくちゃいけないと思うからだ。つまり、1つの演算子の持つ意味が、モジュールによってまったく異なることになる。
モジュールの数が100かそこらあるときに、これをまとめあげようとしたらどうなると思う? データ隠蔽もあるね。モジュール間の連繋にどこかの会社が苦労しているなんて話を聞くと、笑いを抑えられないときがあるよ。
「Synergistic」という言葉は、プロジェクト管理者の胸に刺さったナイフをグリグリ回すためだけに発明されたんじゃないかと思うな。