【創作】UNIX文庫 文豪ハッカー【パクリ】

1名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
NGNG

かつて芥川龍之介も「蜘蛛の糸」という Webに溺れた青年と
1本のイエローケーブルを題材にした名作を残したが
我らUNIX屋も次世代に残る長短編を残そうではありませんか

過去の名作文庫(前スレ)
IP パケット − はるかなる旅
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UNIXにまつわる創作、ノンフィクション、
論文を発表するスレッドです
リレー作成、解説、批評なんでもあり

NGNG
老人の言ってたように、その先には、またもやルータが待ち構えていた。
今度の検査官は、若手のインテリ風の男だ。
延々と続く行列を、見事な手さばきで処理している。

「ハイ、次の方。IDは…?じゃあ、向こうですね。行ってらっしゃい。 次の方。どうぞ。」

先ほどの老人に比べると、処理速度はかなり速い。
すぐに俺の番がやってきた。
NGNG
「お待たせしました。IDを見せてもらえますか?」
「さっきの爺さんに比べると、えらく手際が良いですね。」

お世辞ではない。事実、彼の動きはとてもスムーズで、ストレスをまるで感じさせないのだ。
見事な動きだった。彼は苦笑いを浮かべながら、

「つい最近配属されたばかりなんですよ。もっとも私も、いつまで現役で居られるか分かりませんけどね。」

俺は自分の耳を疑った。

「どうして?そんなに仕事が出来るのに。」
「この世界は、私たちが考えている以上に寿命が短いですから。(笑)前の前任者は結構長く勤めたみたいですけどね。」

寿命が短いのはパケットの宿命とは分かっていたが、ハードの連中も同じ不安を抱えているらしい。
NGNG
「ええっと。あなたの行き先は…。ああ、****.comですね。随分前に、あなたのお仲間が通り過ぎていきましたよ。」
「もしかして、俺が最後かな?」
「さあ、そこまでは分かりかねますが…。おっと失礼。」

さっと彼の腕が伸びた。俺が来た方向と反対側の方向、すなわち会社内に入り込もうとしたパケットを、彼がクイッとつまみ上げた。
鼻をクンクンさせているそいつを彼は、ヒョイと壁に叩きつけた。
目にも止まらぬ早業。俺は改めて思い知った。彼もまた「門番」なのだと。
しかし、彼が一瞬呟いた言葉を俺は聞き逃さなかった。

「許せよ…これも仕事なんだ…。」

彼はすぐに、笑顔を浮かべたが、それはほのかに苦味を帯びていた。
NGNG
「はい、確認終了。あなたの行き先は、こちらです。」

検査官は、そういって俺に一枚の紙片を手渡してくれた。

「ここに行って、次の目的地を聞いて下さい。途中、いろんな連中と出会うでしょうが、相手をしない方が良いですよ。
最近は、怪しげな連中も増えましたから。」
「今みたいな連中?」
「ええ。他にもいろいろと。…物騒な世の中になりました。」

ふと検査官は寂しげな表情を浮かべたが、すぐに笑みを取り戻すと、俺の背中を押した。

「さあ、行きなさい。ここで足止めをさせるわけには行きません。あなたにも私にも、お互いの職務があります。
御無事を祈ってますよ。」

俺はこの、どこまでも職務に忠実な検査官に、もう一度会いたいと思った。そのことを正直に伝えると

「そうですね。あなたは見たところ、メールのようですから、おそらくまた会えるでしょう。 お気をつけて。いまなら道も空いています。」

こうして俺はようやく老人のいう「外部」へと足を踏み出した。
NGNG
とにかく先を急ごう。
さっきの検査官の言葉では、どうも俺が一番最後らしい。
しかし、分かっているのは次の目的地だけというのが、俺を不安にさせる。
とその時、向こうからパケットがやって来た。

「怪しげな連中?」

俺は身構えた。どうやら相手は一人ではなく集団らしい。

(以下、HTTPやSMTPなどの特性を織り込んだパケットとの交流希望〜)
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