ぼくは 30ホップのあいだずっと考えていた
ぼくの生と死と それからひとりのユーザについて

このユーザにとって ぼくがメールをはこぶただのパケットだ ということはじゅうぶんわかっているし
だから このパケットとしての愛が
大きさもなく正体もわからないなにか透明なものへ向かって
投げだされるのだということも知っている

これは単純なカケなぞじゃない
それから ぼくが彼を愛したことが問題なのじゃない
彼がぼくを愛さねばならないのだ
どうしても

今 彼は人生に絶望して
自分の部屋で首をつろうとしている
そして彼を生かすために
ぼくはぼくのからだが打ちくずれるのなんか なんとも思わない

パケットは二度死ぬという まず自己の死 そしてのち データが忘れ去られることの死

それなら永遠に
ぼくには二度めの死はないのだ (彼は死んでもぼくを忘れまい)
そうして
ぼくはずっと生きている
彼へのメールの中に