http://www.carenet.com/news/general/carenet/44518
境界性パーソナリティ障害(BPD)の病因に関する最新の仮説では、親子関係が中心的な要因であると考えられている。
カナダ・モントリオール大学のMarie-Eve Boucher氏らは、BPDと親子関係についてシステマティックレビューを行った。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/pmh.1385/abstract

・BPD患者では、正常対照者と比較し、一貫して親子関係の障害がより多く報告された。
・DSM-IV第1軸(Axis-I)および第2軸(Axis-II)を呈する患者との比較では、一貫性がより少なかった。
・BPD患者は、その両親と比較し、親子関係をよりネガティブに評価していた。
・両親の不十分なケアや過度なケアは、正常対照者と異なり、BPDおよび他の精神疾患に共通する精神病理学の一般的なリスク因子であると考えられる。

 著者らは「BPDにおける特定の親子関係リスク因子候補には、矛盾点があるようにも見えるが、その特異性を確認するためには、さらなる研究が必要である」としている。