離脱症状〉??の離脱症状の発症は,短時間作用薬(中止後2〜3日以内)の方が長時間作用薬(中止後5〜10日以内)よりも速い。
離脱の身体的症状は,筋緊張,脱力,筋痙攣,筋肉痛,チクチク感である。精神的症状は,不安,パニック症,不穏,焦燥,抑うつ,
気分の浮き沈み,自律神経症状(振戦など),集中力低下,睡眠障害,悪夢である。食欲不振,現実感の喪失なども現れ得る。
知覚の障害は比較的頻繁に起こり,聴覚過敏,感覚異常を呈する。重度の離脱症状には,被害妄想,幻覚,離人症状,離脱せん妄がある。
〈結論〉?BZD依存の薬物離脱に対してはエビデンスに基づく標準治療があり,
その予後も良好である。長期間,低用量の睡眠薬に依存している高齢者ではBZDの中断が困難なケースもあるが,
完全な中止が見込めない場合でも,有害作用を低減するための戦略として減量を試みることは可能である。

ベンゾジアゼピン依存の治療ー海外医療日本語公開
大日本住友製薬 https://ds-pharma.jp/literature/psychoabstract/article/2017/10_05_01.html