■希望的な言葉ノートに書きなぐる かなしい僕はウソつきの詩人になる
→【希望の詩をノート一面に書きちらすボクはウソつきの詩人になる】銀色夏生

■あなたは私のとても大切な帽子をうばって笑って、かけていく
→【あなたは私の赤い帽子をとって笑いながら駆けていった】銀色夏生

■こうしてうすいカーテンのうしろに立って居るんです
   それが僕の顔がぼんやり見えてる理由です
→【わたしは窓かけのれいすのかげに立つて居ります、
   それがわたくしの顔をうすぼんやりと見せる理由です】萩原朔太郎

■耳の奥でネジは廻りだし 痛いから僕は泣き出した
→【目の奥でぎりりとねじが回る/私は泣くのをこらえて居る】ワタナベカズエ

■わかりあう事が愛だって聞いた。それが本当ならみんなひとりぼっち。
→【わかり合うことが愛なら ひとりぼっちの人たちが多すぎる】山田かまち

■ゆううつな僕の影を見つけた 追いかけないように釘づけにしたい
→【私は私自身の陰鬱な影を、月夜の地上に釘づけにしてしまひたい】

■黒い夜草深い野の中へ
→【黒い夜草深い野の中で】中原中也

■僕はあるのかわからない目に見えない力を信じてた
→【私は目にみえない確かにこれと説明できない何か神秘的で真面目な力を信じているけど】
   銀色夏生「散リユク夕べ」P61