昔、昔、書を読むとは音読だった
目で書をなぞり声を出して読む、その発した音声を自ら聞く
歌会でも、ゆっくり朗詠した
黙読が行なわれるようになったのは歴史的にはまだ新しいことだ

つまり、声を発するそれを聞く、それをゆッくりとしたテンポの有意識下に行なっていた
それ以上のテンポだと、有意識のコントロールを離れた無意識の領域の比重が大きくなる

黙読は言わば近代的人間の所産だが、頭がガチガチに意識過剰の人間存在が
逆説的に、無意識の領域を肥大させて言えると言える
多分、黙読は、無意識の領域に情報が直接的に連結していく、オオこわ