騎士達の作業も終り、帰路に着く
報告をしに戻る騎士を除き一行は今夜は近くの村で宿を取り城には明朝戻る事になった
宿になる場所を求め酒場に入る
酒場に入るとふくよかな体系の老夫婦が愛想良く迎え入れてくれる、格好からしてこの酒場のマスターであろう
他に酒場には仕事を終え一杯ひっかけている木こりや農民達に美声のわりに演奏が下手な吟遊詩人、
店の中央の席に傭兵もしくは山賊といったいでたちのパーティー そ
れから店の奥のテーブルにはローブを着たやせ細った年齢不詳の男と古びたレザーアーマーを着込んだ騎士風の青年それとこの二人には不釣合いな程美しい銀髪のうら若き乙女
騎士隊長(仮に名前をアレックス)が酒場の主人である老夫婦に軽く事情を説明し老夫婦に拳大の麻袋を渡す、
老夫婦は心得たもので中身を確認せずに笑顔で全てを了承した、麻袋の重さがここでの全てであった
そうしてアレックスは酒場にいる全員に聞こえるように景気良く喋る
「今夜の飲み食いと宿泊代金は全て奢る、皆景気良く楽しんでくれ」要は口止めであり尚且つ友好的に協力を取り付けたのである
ティーダはアレックスの狡猾さを合理的だと感じた

騎士達は宿全体のチェックをし二階の部屋に王女を案内する
酒場は二階が宿になっており二階の宿には自分たちの他には吟遊詩人と二組の旅人達が泊まっている、アレックスと言う男ならこのマイナス要因でさえプラスに変えられるであろうという頼もしさがあった損得勘定の巧い男である
「手伝いをすればチップを支払う」これを言葉にしなくとも相手に分からせる風格
彼なら王女を救出した手柄を無事持ち帰ればゆくゆくは国家の重役に収まるのではないか?そんなことをティーダはベットの中で寝ぼけ眼で夢想していた、そして夢に落ちる