ディープフォール

東のある国に、ワガママでカボチャの嫌いな王女がいた。
彼女は最近宰相になった妹に、国中にカボチャ生産禁止令を出すよう要求する。
これにイラついた妹は、数ヵ月の眠りにつく強力な魔法薬を精製し、王女の食べる魚料理に混ぜた。
王女は食事をたしなんだ後、突如として深い意識の混濁に襲われ、そのまま気を失う。
そして──王女が目を醒ますと、そこには見たこともない、荒涼とした世界が広がっていた。
歩いても歩いても元の世界の手がかりはなく、空腹のあまり倒れる。
一人の男性がそれを救う。彼はありきたりな料理を素晴らしい風味に仕立て、下の肥えた王女をうならせた。
苦手なカボチャ料理を食べられるようになるほどだった。
彼女は男を自分専属の料理人としてスカウトし、元の世界に戻る方法を一緒に探すよう頼む。
その後、王女は色々な冒険の末、自分が「現実の世界」で食中毒で亡くなったことを知る。
ここは死の世界だったのだ。
落胆する彼女だったが、薬のせいで自分を殺してしまったと思い込み、泣き崩れる妹の姿を見て
死んでなどいられない!どうにかして復活してやる!と希望を取り戻す。
そして二人は……