タイフーンは24気筒、フル爆装でもなおP51のV12マーリンより馬力に余裕があった

―ファレーズ包囲―
米軍の急速な進撃によってドイツ軍は包囲をのがれるためにノルマンディ方面から
撤退し続けて、わずかに残るファレーズの脱出路に部隊が溢れた
第二戦術軍のタイフーンはこれに徹底的な打撃を与えた
まず先頭の車両を破壊して旋回、ついで返す刀で最後尾の車両を機関砲で串刺し
そして身動きが取れなくなり慌てふためく部隊をロケット弾でたたく
タイフーンの操縦席の中まで黒焦げのドイツ兵のにおいがただよってきたという

昼間に移動するドイツ部隊はまずタイフーンの攻撃を受けるというありさまになったが
アメリカ人のP47がタイフーンを射撃してきた
射撃禁止命令でパイロットは大いに落胆した。鈍重なP47は目のまえで引き起こし
撃墜は容易だったのである。彼らはドイツ空軍がこの戦術を見習ってもらいたいと言い合った