>>209
途上国でいきなり大卒のインテリを量産しても経済発展はできないのよ。
身の丈に合った人材づくりとインフラと産業の育成を地道にやらなければならない。

例えば昔石器時代レベルだった朝鮮を日本が併合した時に、日本政府が各地に近代的な
インフラを作り、地域に根ざした産業を育てた結果、国民の生活水準が向上し、平均寿命も
大幅に伸びて、人口も35年間で2倍にまで増加した。
だが朝鮮が日本から独立すると瞬く間にインフラが機能しなくなり、せっかく育った産業も崩壊した。
そして今韓国の大学進学率は高卒者の9割を超える高学歴社会となったが、若者の失業率は
半分にも達し、物価は日本と同等なのに平均所得は日本の半分以下という厳しい経済状態にある。
必ずしも高学歴化=経済発展という図式通りにはならない。

他にもこんな話がある。
昔先進国のNGOがアフリカのある地方のインフラを自力で維持させるために、勉強のできる子を
何人か先進国に留学させてエンジニアを育成しようとしたが、その留学生たちは大学を卒業する
とその先進国の企業に就職してしまい、祖国から家族を呼び寄せたので出身地の発展に寄与する
事にはならなかった。
だがその留学生たちを責めることはできないだろう。
彼らにとっては祖国の未来よりも家族の現在の方が遥かに大切だったのだから。
その地域に本当に必要だったのは先進国が作った高度なインフラを維持するためのエンジニア
ではなく、もっと単純なインフラを建設、維持するための職人を育成することだった。