0282名無し三等兵
2015/05/08(金) 22:46:39.68ID:JJ0SqKwW樋口季一郎少佐もその一人で、演習も半ばに旧都クラカウ市で開かれた大夜会に招待される。
主賓「英陸軍大学長」アイアンサイド少将を最上位に各国武官が並ぶ。だが「日本」の席次は最下位。
最も遅く着任し、他武官が中/大佐クラスばかりなので当然とも言える。
しかし樋口は「日出でる国の武士」として末席に甘んじるを許さず、
早速― 席次を繰り上げねば退席も辞さず ―と抗議。
驚いた案内役のポーランド陸軍中佐は、なんと英米仏に次ぐ席次を与えたのである。
ポーランド側が気を利かせたのか、この夜会以降樋口は車上からの演習参観の際、英アイアンサイド少将と米マッケンネー中佐の間に席を得た。
だが、アイアンサイドは見るからに巨漢で、またマッケンネーも80kg近い巨体だったから、樋口は二人の間でサンドイッチのように身動き一つ出来ず、散々な目に遭ったのである。
デレガシオンとして堂々と主張した樋口も、我が身の舌禍に泣いたに違いない。