ただ、ユンカース社のJumoレシプロエンジンがダメだったかというと、
そういうわけではないと思います。代表的な機体だとやはり、
Fw190D-9とTa152H-1型でしょう。
Fw190D-9の速度は、ドイツ空軍による実測値で644kmが最高値だそうです。ちょっと心細いです。
それが、Ta152H-0型とTa152H-1型による実測値はかなり向上しました。
確か前者が708kmの実測値で、後者が684kmの実測値です。
共に10000mの上空で出した実測値になります。低高度や中高度の速度は不明です。
それでも、Me262の離着陸時の上空援護に使われていたといいますから、
飛行性能はそこまで悪くなかったと想像できます。実際、Ta152に登場して、
撃墜戦果を挙げたパイロットも何名かいます。
以上、ナチスドイツ空軍のレシプロ航空機で少なくとも700km級の速度を出せたのは、
Bf109K-4、Ta152H-0、Do335A-12、の3つの機体だと分かります。