>>146
主力じゃないと言ってもF-2は当初は百数十機もの生産を予定されていて予定数未達で打ち切られても生産数は100機に達した
それにF-2は国内の戦闘機開発能力の向上という大きな目的があった
F-1はそれ単独での生産数は少ないが高等ジェット練習機T-2からの派生で両機種の合計生産数は170機を超えた

だがSTOVL戦闘機は海自がQEレベルの大型STOVL空母を最低でも3隻建造して3個空母航空団(CVW)を保有するとでもならない限り
100機にすら満たないという僅かな国内需要しかない

例えばだが、いずも型とひゅうが型の合計4隻のDDHを全てSTOVL軽空母に改造して4個CVWを保有するとしても戦闘機の総定数は60機に届くかどうかだ
機種転換の訓練飛行隊分を加えても100機には遠く及ばない

その上にSTOVL戦闘機の開発にはF-3のようなCTOL戦闘機の開発よりも更に多くの(我が国の航空産業にとっては新たに挑戦せねばならない)技術的な開発課題が数多く存在する
機体にもエンジンにもね

だから、STOVL戦闘機の開発に要するマンパワーやコストはF-3開発でのそれら以上の人員・費用に上るのはほぼ確実だが、それだけ投じて100機にも遠く及ばない調達数となれば
1機当たりの調達コストはとてもではないが現実的と言えないレベルの高額になってしまう

繰り返すが、F-1(T-2も含む)もF-2も主力戦闘機ではないが調達機数はそれなりの数に達してたんだよ、しかもいずれの場合も日本の戦闘機開発技術の維持・向上という大儀があった
だがSTOVL戦闘機の場合はその大儀は文字通り将来の主力戦闘機となるF-3開発によって果たされれば良い

というよりも、F-3開発は、敗戦後、初めて自分達で我が国の主力戦闘機を開発できる機会なのだから失敗は絶対に許されない

従って、裏を返せばSTOVL戦闘機まで国内開発するということは、F-3開発に集中されるべきリソース(資金以上に技術者)を分散させることになり、
F-3開発のリスクを高めるだけであってトータルとしては国益に反するんだよ

日本がSTOVL戦闘機の国産化に挑戦するとすれば次のような状況になった時だろう、つまりF-3開発が一段落し、
海自がQE級レベルの大型STOVL空母を例えば6隻(つまり日本海…対南北朝鮮…と東シナ海…南西諸島防衛…とに1隻ずつ計2隻を常時オンステージ可能)配備する時だね