豪海軍、20年間、潜水艦隊なしの可能性も
2017年9月27日

現艦隊の老朽化と「野心的すぎるスケジュール」

 ANUの防衛戦略研究者、ヒュー・ホワイト教授は、豪海軍の現コリンズ級潜水艦隊が老朽化する一方で、後継艦隊建造
スケジュールが非常に野心的すぎるため、20年ほどは潜水艦隊のない海軍になる可能性があるとしている。
 ABC放送(電子版)が伝えた。
 報告書の著者は、新艦隊の第一隻が就役するのは現コリンズ級艦隊の最後の1隻が退役するのと同じ2033年になるが、
新型艦は複雑な設計のため、完成が遅れる可能性も大きいと述べている。また、旧式艦隊を新式艦隊と交替させるこの
プロジェクトでは、他の国の海軍の同様な規模の潜水艦よりも3倍も高くつくことが予想されている。
 この報告書編成に参加した元公務員や国防アナリストのグループは、「地域の緊張が高まっている現在に潜水艦隊が
不在になるのはタイミングが非常に悪い」と述べている。また、報告書編成の統括責任者を務めたヒュー・ホワイト教授は、
キャンベラのナショナル・プレス・クラブでの講演で、「設計の複雑さから建造に遅れが出ることはいくらでも想像される。
この報告書は、警鐘を鳴らし、再考を求めるためにここに発表するものだ」と語っている。
 さらに、「ただでさえ潜水艦問題は難しいのだが、現在進行中の潜水艦プロジェクトは非常な困難に陥っている。世界の
どこでも潜水艦建造が5年や10年遅れるのは並だが、オーストラリア国防の海軍力に波及するだろう」と語っている。
 また、「訓練艦がないとなると船員や船長の技能が衰えていくことになる。
 また、「コリンズ級の退役と新造艦の就役のギャップを埋めるため、フランスからできあいの潜水艦を6隻買うよう勧めている。

http://nichigopress.jp/ausnews/politics/150380/
(ry