>>848
> NACAカウリングのカーブから発生する負圧がプロペラ後流と相まって前向きの力(要するに前に吸い出すような圧力)を発生させる…のだそうですよ。
> それがあるから雷電を開発したときに堀越さんが後年『考え過ぎだった』と言っているわけです。

堀越は流線形に拘るあまり雷電の胴体中央部をわざわざ太くしたからね、
大直径エンジンでただでさえ太い機体前部よりも太くして何が何でも流線形にしてしまうという
流線形オタクとでも呼ぶべき堀越技師の真骨頂が発揮されたのが雷電の太った胴体形状

これに対して(君の1行目の理屈と同様の発想で)高圧のプロペラ後流に対して負圧を作れば更なる推力が得られるはずと考えたのが
一式戦で凹レンズ状に窪んだようなユニークな平面形を持つ胴体を設計した時の小山技師の発想

四式戦の設計時にはエンジンの馬力も大きくなったからそこまで必要なかろうと生産の容易さ・効率を考えて
小山の設計した疾風の胴体平面形はエンジンカウリング直後から機体後端まで直線的に絞られた

(つまり隼の胴体はマイナスの曲率を持つかなりユニークな曲面(双曲面)であるのに対して、疾風の胴体は大雑把に言えば円錐面で
一つの方向だけに曲げられているだけなので面としての曲率はゼロというシンプルで製造しやすい形状になっている
因みに雷電の胴体は曲面としては球や回転楕円体と同じプラスの曲率を持つ)