カタール危機、中東ライバル同士の代理戦争に 2017 年 6 月 9 日 13:17 JST
サウジアラビアが主導した中東主要国によるカタールとの突然の国交断絶
イスラム原理主義の支持者と反対者 イランの友好国と敵対国
トランプ米大統領がカタールを批判する一連のツイート
トランプ氏とドイツなど同氏に批判的な欧州の間の敵対
長年の米国の同盟国同士が対峙(たいじ)
米国はカタールに1万人以上の部隊を駐留させている
危機のエスカレートを許せば、米国による過激派組織(IS)
アフガニスタンでの戦争を一段とリスクにさらす
いずれの戦いもカタールの首都ドーハ近郊
アルウデイド米空軍基地が重要な拠点
5月にサウジのリヤドで開催されたサルマン国王主催の中東地域首脳会議
イスラム世界を主導するとサウジが主張 トランプ氏が事実上承認
こうした主張は普遍的に受け入れられたというにはほど遠く
隣国カタール 天然ガス資源 独自路線
サウジがカタールを屈服させるか
どのような犠牲を払って屈服させるのか
トルコ、ロシア、そしてイランを含む地政学上のライバル諸国は
サウジにそうさせないようにすべく、既にカタールを支援する構えだ
トルコの国会は7日、兵士最大3000人の派遣などを柱とするカタールとの軍事協定を承認
サウジがカタールの航空機に対して空域を閉鎖したため、トルコとイランは孤立回避のため
物流上の生命線をカタールに提供する
カタール危機の直接の引き金は滑稽とさえ言える
カタールのタミム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長によるとされた声明が
サウジとトランプ大統領を批判 カタール通信社によってネットで公表された
カタール政府は、同通信社がハッカー攻撃を受け
同首長は決してこのような声明を出していないと否定
しかしその時までには、それは問題の本質ではなくなっていた
サウジ、アラブ首長国連邦(UAE)、そしてエジプトの国営メディア
反カタールの動きに乗り出し、ムスリム同胞団やハマスなど
イスラム原理主義組織への支持をやめるようカタールに要求
イランから距離を置くよう求めた