>>680
ところが、1980年代中盤になると、早くも枝状送電系統の限界が見えてきました。
火力発電所・原子力発電所・水力発電所の主力が西北方向に偏在し、
送電線の潮流が大きくなってしまってきたからです。
そこで500kV系の二重化が図られますが、これも世紀が変わることには限界が見えてきました。
結局のところ、関西電力もループ系統構築に回帰することになります。

それが、以下の送電系統です。
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2011/__icsFiles/artimage/2011/03/28/c_kpc1823/0328_3j_05.gif

ベース電力たる原子力発電所を直接基幹系に接続する一方で、火力発電所は需要地に直接供給、
過不足分を主関係に流す、中部電力に似た考え方になっています。
主力火力発電所は、姫路や神戸に偏り、需要地たる大阪付近に多くの火力発電所を置けない、
関西電力の苦しさもわかります。
また、今年度内に和歌山で500kV系は接続されることになっていますので、
500kV系のループ化が完了することになります。また、発電所が全くないといってよい滋賀県には、
2系統の500kV送電線が設けられ、これは北陸電力・中部電力との連携線も兼ねることになっています。