>>667
比較論の冒頭部分に、大和や武蔵は、航空機の集中魚雷攻撃を受けるという、設計時には想定していなかった状況で沈んだのだから、沈没は当然の帰結であって、設計上の悔いはないとする福田中将の認識が紹介されている
そのうえで、牧野氏としては設計上の反省点があると書いているから、客観的な観点は保たれている

ただ、牧野氏が反省点としているのはまさに装甲の押し込み問題
元に戻ったからいいのではなく、上下装甲がずれて戻るという往復運動をする過程で、リベット留めされていた継手が破壊されて大きな浸水が生じたことが問題としている

このような弱点は、建造中の実弾射撃実験で一度明らかになっていたから、改善の機会があったにもかかわらず改善できなかったという設計者の反省が示されている訳