例えば、非対称戦向けの装甲車両だと、全周防御と全周視界の相反する性能が求められ、360°パノラマのカメラ画像を、無理やりモニターへ写して監視するなんてことをやっている。
もちろん、限られた空間の車内に大画面のモニターは持ち込めないから、360°を圧縮した映像はどうしても小さく細かなものになるし、それを常時見てる監視員は車酔いになりがちだ。

また戦闘機などより、レーダーに依存する部分の大きい艦艇は、船内にCICを設けてそこから船を動かすが、それでも今なお艦橋は存在するし、出入港の際にはそちらが使われている。
よしんばロボット・ヘッドか何かが開発され、完璧にパイロットの視界を代替するシステムが完成したとしても、それをVRなり3Dモニターなりで見るパイロットは、やはり酔いやすいだろう。

少なくとも現在の3Dモニターは、まだまだ視聴者にかなりの負担になるし、そうそうはグラス・コックピットを駆逐する事にはならないんじゃないかな? 装甲化も、空戦では限界があるし。