>>268
確かに本編でもドイツ軍兵器の北米での現地生産を段階的に進めていた事は度々語られていたし、
「北米東海岸の生産力はかなりの物で、それが戦争を長引かせる原因となった」とも書いてありましたね。

だからと言って、大戦後期には海軍を含む北米総軍の需要ほぼ全てを現地生産で賄えるようになっていたか・・??

と言われるとおそらくNOでしょう。

いくら現地の巨大な生産設備を活用しても、それだけでは賄いきれないドイツ製の部品や機器や消耗品は
数えきれないほどあるだろうし、新型兵器を大量現地生産するには優れたドイツ製製造設備の北米への
移送も欠かせません。

そして前線で損耗する兵員の補充や部隊規模の拡充には、ドイツ本国からの大量かつ継続的な人員輸送も
必要ですが、これも当時の機材では到底空輸では賄えないから、船舶輸送に依存せざるを得ません。

それになまじ占領地での自治や裁量の幅を広げ過ぎる事をよく思わないボルマンみたいな奴もいたから、
北米の占領地でドイツ本国からの輸送無しでもほぼ兵器類を自給/自活できる体制を一挙に作れたのか?

と言われるとそれも怪しいでしょう。

東米がドイツ本土に匹敵する巨大な兵器廠と化してしまうと、その膨大な資源量と相まって、あまりにも
北米総軍が現地の協力なしでは何一つできない体制になってしまうし、逆にマンシュタインの様な余りにも
偉大な大将軍が大きすぎる権限を与えられた挙句にヒトラーやドイツ本国の命令を聞かなくなれば、
北米総軍が実質的な独立勢力になります(ボルマンもこの辺を強く懸念していた)。