フィリピン小学校4年生読本『歴史』(タガログ語)コンコルディア・C・ロゲ、
フロレンチア・B・バウティスタ編 レックス・ブックストア発行 1977年版

フィリピンの歴史における暗い時代は私たちの国を日本国が占領したときです。
日本軍は、来たばかりのころは、自分たちはフィリピンの友だちだといい、
フィリピン人と日本人を結びつけるためアメリカを敵としました。

日本人は、アメリカ人と関係あるものすべてを取り除きました。英語の代わりに日本語にしました。
彼らはまた、人びとの食糧や家財道具をはじめ、乗りものや大きな家々をも取り上げました。
多くの人びとが生活に困り、お腹を空かせていました。
彼らはまた、捕らえた人びとを拷問し、殺しました。

しかしフィリピン人は、マッカーサー将軍が、戻ってくることを信じていました。
将軍がそう約束したからです。

ゲリラ活動をしていた人、日本人と一緒になるのを嫌がった人びとは、山にこもりました。
そしてマッカーサー将軍がフィリピンを救い出してくれるのを待ちました。
ゲリラと日本軍はしばしば闘い、ゲリラは人びとの希望となりました。

日本兵は、ゲリラに復讐するため、フィリピン人のスパイを使いました。
これらのスパイは、ゲリラを偵察しました。
日本人は、スパイがゲリラとみなした人びとに、とても残忍でした。
捕らえた者たちを拷問し、要塞に閉じこめました。捕まった者たちに、仲間の名をいわせました。
罰せられ、殺された者たちの中には、アバド・サントス裁判官、ウェンセスラオ・Q・ビンソン氏、
アントニオ・エスコーダ氏、ホセファ・リャネス・エスコーダ夫人、ラモン・ラントス医師らがいます。

しかしマッカーサー将軍は、フィリピン人との約束を守りました。
戻って来て、私たちの国を日本人から救ってくれました。