>>12
私が指摘したいのはまさに「機動戦ドクトリンも万能薬ではない」こと。
あくまで軍事理論の一つに過ぎず、条件が揃えたら初めて効果を発揮する。
特に百年前、「戦力に対して戦場空間が狭すぎると機動は現代戦の火力に封殺される」ことはすでに証明された。
機動戦を「機動戦が有効」と「そうではない」の状況に使い分けることは重要だ。
有効かとかの状況判断できる能力を養成することはさらに重要だ。

>>10
それはな、日本陸軍が南洋に投入されたことはまさに想定外(戦間期は基本的に対ロシア戦を想定していた)だった。
しかも大本営以下、幹部達が作戦重視情報軽視、そして特定の作戦方式に拘りすぎる故に、あのようになるのだ。
(特にビルマとニューギニアにおいての惨敗は明らかに情報不足と杜撰的作戦計画が起因)
そして当時の日本軍は陸海問わず、精神主義を重視すぎる故に、負け戦とはいえ、人的損害を必要以上に出した。

多分冷戦時代のアメリカ陸軍と海兵隊から見れば、後冷戦時代で対叛乱作戦に投入されることは想定外だろう。しかし彼らは何とか学習して適応している。
MRAP車の緊急採用はその一例だった。

もっと身近いなことを見れば、1995年まで自衛隊は地震と戦うことを想定していなかった、(法源整備もしていなかった)、それでもあのような状態だから、
理性をフル稼働して戦えなければ成らない。

仮想敵を持つ、その対抗策を考え、それを元に軍隊を作り上げたことは悪いとはいえない。
しかしそれだけでは対応できる事態は少ない。
思考の柔軟性を持つことは重要だ。