<小野寺防衛相>防衛費「GDP比2%」に否定的
6/8(金) 10:22配信
小野寺五典防衛相は8日の記者会見で、
自民党が将来的な防衛費の参考値として「対国内総生産(GDP)比2%」と政府への防衛政策の提言に明記したことに関して、
「GDPと機械的に結びつけるのは適切ではない」と述べ、否定的な見解を示した。
近年の防衛費は増加傾向だが、現状の倍以上という自民党の野心的な提案にはさすがに応じきれないようだ。

政府は年内にまとめる中期防衛力整備計画(中期防)で来年度以降の5年間の防衛費を示す方針。
小野寺氏は「防衛力をさらに進めてほしいという議論から出た数字かと思う」とした上で、
「何らかの枠があってということではなく、必要なものの積み上げが基本だ」と述べ、数値目標の導入に否定的な考えを示した。

自民党は5月、防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」や中期防の改定に向けた提言をまとめた。
北大西洋条約機構(NATO)の加盟国が2024年の防衛費の目標としている「対GDP比2%」を「参考」として記し、
「必要かつ十分な予算を確保する」としていた。

しかし、日本の防衛費はGDPの1%未満で推移しており、
党内でも「現実的ではない」と懐疑的な見方が多かった。