>>390
64式は、沖縄戦で96式、99式軽機関銃が活躍した教訓から、兵全員に軽機関銃を持たせるという思想で設計された
だからアサルトライフルなのに全数バイポッドが付いている。後継の89式も全数バイポッド装備。
ただ、旧日本軍の言う「軽機関銃」というのは、物資の不足もあって他軍の弾幕を張るような運用の「軽機関銃」とは大分意味合いが異なり、
「連射できる狙撃銃」に近い運用で、実際に96、99式にはオプションとしてスコープがあった。
他国でこれに一番近い思想の銃はFG42かなと思う。

米軍は保守的で、第二次大戦でSMGが大活躍していたにも関わらず朝鮮戦争まで「ワンショットワンキル」を至上としていて、
第二次大戦でM1ガランド、M1カービン、トンプソン、BARと弾薬が入り乱れて補給が面倒だった反省から、
セミオートで強力なM1ガランドにボックス型マガジンを付けて、一応フルオート機能も搭載させたM14を作って統一することで、
小銃の体系や補給を簡略化しようとしていた。
要はM14はアサルトライフルではなく、一応フルオート射撃が可能で装弾数も多い「ワンショットワンキル狙いのセミオート運用の小銃」だな
ソ連は1940年代にアサルトライフルを導入していたから、この戦術面で米軍は共産圏に遅れを取っていた事になる。

結局ワンショットワンキル出来るような兵というのはそれほど多くないし、有事の際に徴兵掛けて集められた兵なら猶更。
そういうヘナチョコ兵前提で考えれば、安くて軽くて小さく、多少は威力は劣っていても数は大量に持たせて弾をばら撒かせた方が、
殺傷はできなくとも敵軍にプレッシャーを掛けられるので、精度が高くて高威力の弾を少数持たせるよりは効果的って事なんだろう。