月刊『紙の爆弾』2018年11月号
この国の危険水域 
イージス・アショア導入決定
米国を守る「神の盾」
西本頑司
ttp://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000560
    …(略)…
 イージス・アショアの導入は、「北朝鮮のミサイル対策」では決してないのだ。自衛隊を丸ごと米軍傘下の組織へと
改組し、日本列島をアメリカの防衛のための「神の盾」にするものなのだ。
    …(略)…
 それ以上に重要なのは、「イージスシステム」は、もともと、敵地攻撃用ミサイル基地がベースになっているという指摘
だった。
 冷戦時代、米ソは中距離核戦力全廃条約(1987年)で弾道ミサイルの陸上配備を全廃した。そのときの汎用ミサイル
発射機「Mk41」を改良したのがイージス・アショアなのだ。つまり、敵地攻撃用の巡航ミサイルに置き換えることができる
「デュアルユース」ということだ。はっきり言ってしまえば、イージス・アショアは中距離核弾頭型ミサイル発射基地なので
ある。通常弾頭の攻撃ミサイル基地に改造するのも簡単なのは間違いない。
    …(略)…
 このイージスシステムを機能させるには、艦隊全体の情報処理システムを統合する必要がある。たとえるならスマホや
PC、デジタル家電などを一元管理するのに近い。その管理ツールがイージスシステムというわけだ。
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 イージスシステムが軍事情報の統合システムである以上、出来るだけ多くのシステムを共用化してリンク先を増やすこと
が求められる。
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 それが海軍主導のイージスシステムで共用化されたのには理由がある。
 日本の自衛隊である。自衛隊は、専守防衛といいつつ、その戦力は世界トップ水準。イージスシステムの完成は、自衛隊
を丸ごと乗っ取ることで可能となる。これで米陸空軍はイージス統合を了承したといわれているのだ。
    …(略)…
(続く)