>>162
>155は撃沈したし、次の標的は君だな
堤砲

それでは、通常の砲戦時に使用する 「並射」 の時に何故 「一斉打方」 を使わないのでしょうか?  
実はこれは当時の砲塔砲の “動力の問題” なんです。 
昭和初期まで続く旧海軍のこの問題のことを知らない人が意外に多いですね。

当時の砲塔砲の構造を考えていただければお判りのように、砲の旋回・俯仰、揚弾・装填及び発砲時の駐退復座には総て1つの水圧機による水圧が用いられています。 
つそして、この水圧機の能力の問題で、左右2門同時に発砲するとその駐退・復座のために水圧が落ちてしまい、
これが回復するのに時間がかかるために旋回・俯仰や揚弾・装填がスムースに出来なく遅くなり、このため 発射速度が極端に遅くなって しまうのです。

したがって、2門同時の斉射の利点は理解していたものの、この水圧機の能力による発射速度低下の問題から、
「一斉打方」 は余程の容易な射撃目標 (例えば、近距離で停止しており、かつ相手からの反撃がほとんど無い、等々) に対して充分な照準が実施できる場合のみに限定されていました。