〔ポッサムのつぶやき〕豪仏が潜水艦計画で衝突、文化差が問題?

オーストラリア政府とフランス政府系造船会社ネイバル・グループは、オーストラリアの次期潜水艦「アタック級」の開発計画で、度々
衝突を繰り返しているもようだ。 両国の関係者は、文化の違いや言語の問題で相手に苛立っている。
解決のため、互いの慣行を理解するための研修会が計画されているという。 公共放送ABCが伝えた。

オーストラリア連邦政府のターンブル前政権は、国際的な競争評価方式(CEP)を実施し、2016年に次期潜水艦12隻の共同開発
相手としてネイバルを指名した。
CEPには、ほかに日本の官民連合やドイツの造船会社ティッセン クルップ・マリン・システムズ(TKMS)も参加していた。

その後、連邦政府とネイバルは、細かい条件の合意で時間がかかり、正式な潜水艦建造契約を結ぶまで約3年かかった。
正式契約後も、オーストラリアとネイバルの関係者は、相手の仕事の仕方に不満を持っている。

ネイバルでオーストラリアの潜水艦計画を統括するビリング氏は、オーストラリア人にとってバーベキューを共にすることは、職場
関係の構築で重要だとし、フランス人に理解が必用だと指摘。
逆にオーストラリア人は、フランス人がオフィスを離れ時間をかけてランチを取ることを受け入れるべきだと語った。

このほか、フランス側にとって、関係文書の翻訳でオーストラリア英語を意識しないといけない点などが問題になっているという。
また、フランス人は、1時間の予定の会議でも15分程度の延長は容認できるが、オーストラリア人が時間通りの終了を要求する
ことに面食らっているようだ。
一方、オーストラリア側は、フランスが8月に1カ月間の長期休暇を取る慣行に不満を持っている。
https://www.nna.jp/news/show/1897408

フランス人とオーストラリア人の相容れぬ食文化の違いは巨大軍事プロジェクトをも崩壊の瀬戸際に追い込んでいるのだ。