>>664-665
レベルを分ける要素はいくつかあるが、代表的なのは「フルタイム」か「パートタイム」かの違い。

フルタイムってのはその名の通り、アクロバットチームそのものがそれを任務とした専門部隊。

対するパートタイムは専門部隊じゃないので、戦闘部隊や訓練部隊が本来の任務に支障の無い範囲で、演目の練習時間を作らなきゃいけない。
当然パイロットも整備士も疲労するか十分な訓練時間を取れず、場合によっちゃ機体もそのまま使うので機械的疲労も大きい。
さらに極端な場合、ほとんどチーム用の予算が出ないから普段の訓練の延長でちょっと練習して実質ぶっつけ本番というケースすらある。

ブルーインパルスも今はフルタイムだけどかつてはパートタイムだったんで、人員機材のやり繰りが大変で事故も多かった。
極端なパートタイムのケースだと、昔アクロバットのパートタイム・チームが盛んだったカナダ空軍じゃ輸送機のチームが接触墜落事故を
起こし、パートタイム・アクロ禁止になった事例もある。
パートタイムだから技量が劣るとは言い切れないけど、負担がハンパ無いから安全性が下がるとなれば二流と言わざるを得ない。


エリート中のエリートなんてのも、ガチで高い技量を持つ戦闘機パイロットはショーのために脂の乗った貴重な時間の浪費と考えるかもしれず、
そうなると士気の維持も難しい。
専門のアクロバット・チームを保有し維持できる組織なんてのは、国や組織別の事情はどうあれ、よほど予算が無いと無理。

まとめると、物差しとは「予算」って事になる。