>>880
「イノベーションを起こせる人材を育てる」ということと
「子供たちが全員高等教育を受ける」ということは別じゃないかと。

確かに大卒とそれ以下での生涯賃金に差があるのは事実ですが、
どれだけ低賃金労働の自動化が進んだとしても、完全に置き換えることは困難です。
誰かが底辺の労働(その多くは低所得)を引き受けてくれないと社会が回らなくなってしまいます。

介護の問題はその一例じゃないですかね。
たしかに、大部分の介護職の給与水準は低いですが、かといって介護保険料を大幅に
引き上げて賄うとなると納税者の理解が得られません。(選挙で負けます)
(なお、富裕層向けの民間の介護施設では給与が高い模様)
自動化するにしても限界がありますし、誰かがやらないなら、その負担は高齢者の家族が
在宅で行うことになります。(それで良い、という意見もありますが)

やる気と能力のある人材に高等教育を受けさせるという政策には賛成ですが、
一方で低所得労働を誰に担ってもらうのかも考えないといけません。
となると、合理的な方法としては、なんらかの形で子供たちをふるいにかけて、
「優秀な人材には高等教育を、そうでない人材にはそれ相応の仕事を」という形に
なって行かざるを得ないのかもしれません。(子供たちの権利ガー!という声は無視するとして)

なお、外国人の単純労働者を大量に導入することによって、一時的にその状況は緩和
されると思いますが、欧米の社会情勢を見るに、それが決して望ましい解決策だとは思われないな、と。

結局、「これだ!」という正解はないのかもしれません。難しい問題です。