新大綱に「多用途母艦導入」=政府、明記へ調整
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018112601192&;g=pol

政府は、年末に策定する新たな防衛大綱に、事実上の航空母艦の役割を担う「多用途運用母艦」の導入を明記する方向で調整に入った。
複数の関係者が26日、明らかにした。南西諸島海域などで中国軍をけん制する狙いがある。専守防衛の範囲を超える攻撃型空母に該当しないよう、母艦の運用用途や平時の戦闘機搭載数など詳細を詰める。

具体的には、海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」を改修する方向だ。いずもは艦首から艦尾までつながった「全通甲板」を採用している。
自民党は艦載機として、短距離離陸・垂直着陸が可能な米軍の最新鋭ステルス戦闘機F35Bの取得を求めており、離着艦時に発生する高熱に耐えられるよう甲板を改修する必要がある。

従来の政府見解では、攻撃型空母の保有は憲法上、認められないとされている。
与党内には「専守防衛の範囲内に収まる運用が担保されなければならない」(公明党幹部)との声も出ており、今後、政府・与党間で擦り合わせが行われる見通しだ。