>>464
戦艦同士の撃ち合いは一発一発狙って撃つのではなく、主砲を斉射して撃った複数の砲弾のうち一発でも当たればOKという確率に基づいたものになる
斉射された砲弾は数百mの広がりをもった楕円形の平面(主砲散布界)に落ちるので、その中に目標を捉え続けることができればいつかは命中弾を期待できる
そのためには主砲はできるだけ多く、かつ一発一発の威力が大きいことが望ましいので戦艦とその主砲がどんどん大きくなっていった

ただやはり遠方になればなるほど正確な照準がつけづらくなったり散布界も広がるので、相手とできるだけ同じ方向に進みながら接近しつつ射撃することになる
そこからはガマン競争みたいなもので、先に損害が大きくなったほうが沈むか戦場から逃走することになる

ちなみに戦艦同士の殴り合い(ビスマルク&プリンツ・オイゲンvsフッド&プリンス・オブ・ウェールズ)をやった数少ない例であるデンマーク海峡海戦では英側が距離20300mで戦闘を開始した
20000mを切ったところでドイツ側が応戦を始めてやがて双方に命中弾が出始め、14000mでついに巡洋戦艦フッドの弾薬庫が誘爆して轟沈している
その後残ったプリンス・オブ・ウェールズは劣勢なのと主砲塔に故障が発生していたために離脱したが、さらに数発の命中弾を食らっている