なぜアメリカでは「メガネ」がとてつもなく高いのか?
https://gigazine.net/news/20190125-why-are-glasses-so-expensive/

消費者コラムニストのDavid Lazarus氏は、「なぜアメリカではメガネの価格がとても高くなっているのか?」とよく質問されるそうです。
最近でも同僚がメガネを買いに行った際、なんと800ドル(約8万8000円)もの料金を請求されてショックを受けたとのことで、
Lazarus氏がいったいなぜアメリカではメガネの価格が高いのかを解説しています。

アイケア用品の大手プロバイダーであるVSPによればメガネフレームの平均価格は1セットあたり231ドル(約2万5000円)であり、
単焦点レンズは1ペアで平均112ドル(約1万2000円)とのこと。遠近両用レンズなどの特殊なレンズになると、レンズの価格はさらに2倍ほどになります。

しかし、実際にはメガネフレームを構成する3個のプラスチック部品といくつかの金属製留め具を合算したコストは、
せいぜい10ドル(約1100円)ほどだそうです。
精密さが要求されるレンズでさえも、ほとんどがプラスチック製であり、製造はほぼ完全に自動化されているとLazarus氏は指摘。
メガネの小売価格は、実際の製造コストから10倍以上もの値上げが行われた結果だとのこと。


しかし、Lazarus氏はVision Councilがコメントしたがらなかったのは、「『ルックスオティカ』というたった一つの企業が
長年にわたってアメリカのメガネ市場を支配してきた」という事実が理由だとにらんでいます。


イタリアに本拠を置くメガネ・アイウェアメーカーのルックスオティカはアルマーニ、ブルックス・ブラザーズ、ブルガリ、シャネル、プラダ、バーバリー、ドルチェ&ガッバーナ、
ラルフ・ローレンといったブランドとライセンス契約を交わしています。

小売店・メガネブランド・メガネ関連の保険やサポート企業までがルックスオティカの傘下にあり、
1000億ドル(約11兆円)もの規模を誇るメガネ市場は、ルックスオティカによってほぼ独占されているとのこと。
ルックスオティカは2017年にフランスの光学機器メーカーであるエシロールと経営統合し、エシロールルックスオティカという持ち株企業を設立。
これにより、さらにルックスオティカの規模は拡大しました。