おはようですが民
ですが避難所創作スレに出た異世界モノについてのレスなんだけど。
これってホルスタインさんだよね

129: 避難所の名無し三等兵 :2019/01/26(土) 05:26:43 ID:4waZmU9s0
何だか最近、どんなラノベやなろう小説を読んでも心に響くものがない
というのも異世界なのに、その設定を脚本作りに活かしきれてないものが多いのだな

さあ異世界だぞ、ということで作者たちは設定ばかり細かく詰める
地形はこうで、文明水準はこうで、政体はこうで、社会制度はこうで、宗教はこうで、国民性はこうで・・・
そんなふうに、とにかく設定を詰めて詰めて詰めようとする
それ自体は別に悪いことではないけど、問題はその設定をまったく脚本に活かしきれてないところだ

その人間ドラマ、別に異世界でやる必要ないじゃん、っていう作品がどれだけ多いことか
別にそのイケメンのヤリチン王子様は大会社の社長でも良いよね?その美人のお姫様は出資してやった斜陽な零細企業の令嬢でもいいよね?わざわざ異世界でやる必要があるの?

アフリカのヒンバ族は笑わないそうだ
それは彼らは商工業のまったく発達していない完全な牧畜文化で、しかも双系制の家族形態をしているから、他者とのコミュニケーションを円滑化するための行為の一切が必要なく、笑うという発想がないからだそうだ
このように人の価値観とは本来、社会様相と密接不可分なものだ
何に価値を見出すのか
何に喜び、何に怒り、何に悲しむのか
かつてモンテスキューやラッツェルが指摘した通り、人間の意志とは、活動とは、その環境や社会によって決定されるものだ

翻ってネットに溢れかえる異世界作品を見ると、どうしても現代日本人とほぼ変わらぬ価値観を持つキャラクターたちが演じるオママゴトに見えてしまう
なぜその物語は異世界でなくてはならなかったのか
なぜその異世界はそんな文明水準で、そんな社会様相でなければならなかったのか
この辺りの説明を出来ているものは商業作品にすら殆どない
もはやラノベ文壇となろうは、設定オタクたちの遊び場と化してしまってるのだなあ