昼寝してたら高校時代の夢を見たわ

美術の時間に画用紙が配られて、好きなものを描け、という授業をするわけだが、なかなか良い題材が浮かばない
腕を組んで10分ほど思い悩んでると、前の席の女の子がくるりと振り返って、

女「高尾くん、描くもの決まった?」
俺「全然思い浮かばん」
女「好きなものを描けって言うけど、難しいよねえ」
俺「そっちは何描くか決めた?君の好きな物は何?」
女「えーっと…何っていうか、描きたいものはあるんだけど、物じゃないっていうか。すごく言い辛いんだけど、そのぅ…」
俺「なんだよう。言葉を濁しちゃって」
女「私にはね、世界で一番大好きな存在があるの。その存在のことを考えると、胸がキュンってなって、でも誰かに奪われないか心配になって、夜も眠れなくなるの」
俺「それほど好きな物があるなんて羨ましいなあ。じゃあそれを描けば良くないか?」
女「えーと、それは許可してくれてるの?高尾くんが私に?」
俺「許可するも何も、俺にはそんな権限はないけど。好きな物があるなら、自分の思いを素直にぶつければ良いと思うよ」
女「本当!?嬉しいなあ。高尾くんがそんなことを言ってくれるなんて」
俺「うん?」
女「じゃあゴメンね。少しだけで良いから、目を瞑ってくれる?すぐに下絵を描くから」

そんな夢を見たのさ・・