>>599
それは当時の米空軍における「戦闘機」への理解が著しく不足している。

当時は制空戦闘機ではなく、米本土防空用の「迎撃機」、または戦術核爆弾抱えて低空侵攻による阻止攻撃を行うのが「戦闘機」であって、
そういう意味じゃF-111は当時の米空軍における全くの「正統派戦闘機」であり、むしろ爆撃任務の汎用性が高かったおかげでその後も長らく運用できた。

そもそも空戦でドタバタするような任務は全く考慮されてないし(事実上のミサイルキャリアーであるF-111Bでもそれは同じ)、「戦闘機としてポンコツ」という
評価は、後世において「なんだかんだ、ドッグファイトできなきゃ戦闘機じゃない」って後知恵抜きにはありえない話。
ちなみに後世でいう「マルチロールファイター」を実現しようとしたわけでもない。

一見して「F-111よりマシな飛行機」に思える後継のF-15Eストライクイーグルだが、低空侵攻任務がメインだった時代には高翼面荷重のF-111に比べて
大きく劣るとされてたし、地形追従飛行で追尾してきた敵戦闘機を地形障害に叩きつけて撃墜する「マニューバー・キル」なんかはF-111の真骨頂。
(実際にやったのはEF-111だけど)