>>603
ルガーP08はボーチャードを小型化した産物ではあるが、前のドイツ軍制式拳銃M1879リボルバーより有効射程が長い。
M1879リボルバーの使用弾薬は10.6×25mmRであり、.44 Russianをベースにして開発された。
その.44 Russianは初速230m/s、ME420Jの遅い弾薬だ、威力はあるが有効射程はそう長くないはず。

ボーチャードは大きすぎるとはいえルガーP08も当時で小型とはいえない。
ドイツ軍がルガーP08を採用したのは銃自体の開発より数年遅く、時期を考えると威力がより弱い口径の小型自動拳銃はすでに欧州に出回って、ドイツ軍がそれらを採用したいなら採用できる。
それでもルガーP08と9x19mmを採用した理由は、(7.63x25mmモーゼルほどではないが)比較的に強力な自動拳銃と弾が欲しいのはず。
流れを考慮すれば、欧米諸国軍が旧式リボルバーから自動拳銃に転換した時、すでに市場に出回った物の中で比較的に強力な大型自動拳銃と弾を採用したいの風潮があったと考える方が自然だ。
さもないとポビュラーだった.32と.380ACPクラスの弾薬はあまり軍隊に採用されなかったのことは説明が付かない。(拳銃を護身用に割り切った日本軍がこのクラスの8mm南部弾を採用した)

9x23mmラルコはベルグマンのマーズピストルの弾であり、最終的に9x19mmに敗れた理由は、銃弾セット売りがセオリーの当時、ベルグマン拳銃がドイツ軍トライアルでルガーP08に負けただけだと思

う。
それでもベルグマン拳銃とともに9x23mmラルコはいくつの国で軍に採用され、特にスペインで長く使用された。資料を見てもそう悪くない弾だった。

>>604
世界二番目に実用化されたSMGはアメリカのトミーガンだ。
完成された時WW1はすでに終結し、WW2まで広く採用されなかったとはいえ、アメリカ銃器市場は火力が強いSMGにそれなりの関心を払った。
禁酒法時代でトミーガンは猛威を振るっていた。