自分の不器用さが恨めしいなぁ…(´;ω;`)
最近、俺はボトルシップ作りに凝っているんだよね
どこまでも渺々として、乳白色に染まったザーメン海を力強く搔き分けながら、飛沫を巻き上げつつ前進する帆船を作ろうと思ったんだ

トラファルガー海戦の前夜、当時のイングランド艦隊がカディス沖で、雷混じりのスコールに遭っていたという話を知っているだろうか?
すっかり闇夜に染まった海面は、まるで巨人ギガスに怒りを燃やす海神ポセイドンが、神話の槍を振り下ろしたかのように大きく波打ち、視程は300mも無かったと言われている。

船体が不気味に軋みを立てて、乗員たちが子供のように酷くおびえる中、かの英雄ネルソンはこう激励したそうだ

「我が艦の生命は、神の命ずるままなり。願わくば英国をはじめ、世界諸国の幸福のために、神が笑みをたたえんことを」

そう。ことに軍艦というものは、その国々の神を代弁するものだ
ネルソンが自らの艦隊を、神の艦隊だと形容したように。
日本の護衛艦が、船霊を奉った神棚を載せているように。

船は神だ。
それならば、ボトルシップもまた神でなければならないはずだ
俺は神霊の宿ったボトルシップを造りたい。
まるで神話の生き物のように、高らかに風を帆に孕み、乳白に染まった海を割り進む、荒々しい神の船を造りたい。

そんな思いに駆られながら、ボトルシップに取り組むわけだけど、
いかんせん俺は手先がぶきっちょで、ロリドールに着せるブラウスのボタンすら留めるのにすら難儀する男だから、なかなか上手くいかないんだよね。
どうしたらいいんだろう…