>>611

そして霊子甲冑のルーツはアメリカ南北戦争の魔法戦術にあるとかね。

・劣勢な南軍はブードゥー教の魔術師を前線に投入し、強力な大量殺戮魔法「マクンバ」で北軍に大損害をもたらす
・このマクンバは一日一回しか使えないものの、それによって発する「死の呪文」を耳にした者は漏れなく死亡する。
・マクンバの使用回数と魔術師の人数に限りがある為、南軍は戦局を一挙に覆すには至らぬものの、それでも
 大損害を被った北軍は早急な対策を迫られる事となった。

・抜本的な対策を見出せぬまま、北軍は大損害覚悟での大規模突撃を敢行し続ける事となったが(マクンバで投入
 兵力の数割が失われるのは最初から織り込み済み)、ある日マクンバの影響範囲内にいたにも関わらず、鋼鉄製の
 トラクターの中にいた赤ん坊が生存していた事に北軍司令部は着目。
・そのトラクターの鋼板には戦時急造故に大量の不純物が含まれていたが、たまたまその不純物と鉄の比率が
 魔法を遮断する効果を発揮した為に、中にいた赤子は助かったと判明。
・そのトラクターの鋼板と同じ比率で製造した金属はほぼ完全に魔法(マクンバ)を遮断する事が確認できたので、
 魔法金属で外部を覆い尽くした装甲トラクターを急遽生産。
・敵魔法を完全に遮断する装甲トラクターにはマクンバは全く役に立たず、虎の子の魔術師を突撃するトラクター
 により片端から惹き潰され肉塊に変えられた南軍は総崩れとなり、南北戦争は北軍の圧勝に終わる。

・こうして北軍を勝利に導いた装甲トラクターは20世紀に入ると蒸気甲冑に発展し、第1次世界大戦では数万とも
 数十万体とも言われる蒸気甲冑が欧州の戦場を埋め尽くす事となった。

・更に蒸気甲冑は戦後改良されより高度な霊子甲冑となり、帝国華撃団の主戦兵器となった・・

という話だったはず。