文大統領 施政方針演説で「強い安保」強調=国防予算案7%増
2019.10.22 13:50【ソウル聯合ニュース】
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、国会で2020年度(1〜12月)予算案に関する施政方針演説を行い、
「強い安全保障」の必要性を強調しながら、50兆ウォン(約4兆6000億円)を超える来年度国防予算案を策定したと述べた。
 政府は20年度の国防予算案として今年に比べ7.4%増の50兆1527億ウォンを策定し、国会に提出した。
削減なく国会審議を通過すれば、国防予算は初めて50兆ウォンを超えることになる。
日本の防衛省は来年度の防衛予算として5兆3000億円超を概算要求している。
 20年度国防予算案のうち、防衛力改善費は19年度比8.6%増の16兆6915億ウォン。
文在寅政権発足後、防衛力改善費の平均増加率は11%で、過去9年間の平均増加率5.3%の約2倍に上る。
これにより、防衛力改善費が国防予算全体に占める割合は06年の防衛事業庁の開庁以来で最も高い33.3%となる。
 政府がこうした規模で国防予算案を策定した背景は、文大統領の施政方針演説に表れている。

 文大統領は演説で「われわれの運命を他人任せにせず、自ら決定するために必ず必要なものが強い安保だ」とし、
「現在われわれの安保の重点は対北抑止力だが、いつか(南北)統一されるとしても列強の中で堂々と主権国家になるためには
強い安保能力を備えなければならない」と力説した。
 北朝鮮の核と大量破壊兵器(WMD)の脅威に対し対応・抑止する戦力を持つとともに、
急速に軍事力を拡大する朝鮮半島周辺国の勢いに押されない国防力を備えるという意図とみられる。