>>560
>インド亜空間だからなぁ

先日NHK教育の地球ドラマチックで、インド初のX線天文観測衛星を打ち上げる話を放送していましたが、
話の端々から超インド時空がドバドバ滲み出ていて実に味わい深い内容でした。

まずインド時空の基本として「スケジュールを守れない」から、重要な機材の開発に平気で年単位の
遅延が出てくるし、ようやく機材が完成してもそれを運ぶトラックが日本なら今時街工場でも使わぬ
レベルの半腐れな代物で、4本のタイヤの内2本が腐っていたりしました。
しかもそのトラックの予約や使用許可の段取りが悪く、タイヤを交換しても中々出発できないオチ。

そうして積み重なった遅延のせいで、天文衛星の開発を主導してきた教授が定年退職の日を迎えて
しまい、待ちに待った衛星打ち上げの前年に大学を追い払われる憂き目に。

それでもインドは世界に冠たる宇宙大国の一角てあるから、ロケット自体の打ち上げは成功し衛星も
無事観測を始められましたが、番組内では未だ女性に対する学会の差別は残り、ロケット分野での
女性研究者はごく少数しかいなくて、彼女らも常に親からの見合い話や寿退職の事で研究所を去る
リスクに悩まされていました。

そしてロケット博士らがインドのロケットで宇宙への夢を子供らに語る一方、貧民街に暮らす女児らは
街の対岸の清潔な高層ビル街を眺めながら、友達に
「向こうの街に行った事がある?」「無いわ」「いつか私たちも勉強して出世してあのビル街で暮らしたい」
なんて言わせる辺り、インドの階層社会っぷりを否応なく晒していました。