このまま行けば21世紀もドイツがまた戦争を起こすと思う

冷戦終結で共産主義が崩壊し古い資本主義が蘇った
冷戦終結30年、エマニュエル・トッド氏に聞く

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019110600012.html

歴史を振り返ると、中欧はドイツの支配圏でした。そこが再びそうなったのです。

米国や英国はバルト諸国やポーランド、ハンガリーなどをNATOに受け入れて、アングロサクソンの支配圏を広げたつもりでいたけれど、実際にはドイツの支配権が再確立されていった。
ドイツの産業界はチェコやハンガリー、ポーランドの経済を再編成し、フランスよりはるかに強くなった。
そして豊かになったドイツが2008年の経済危機もコントロールすることになった。

 そしてドイツは米国に対しても徐々に従うことをやめていっています。
まず、イラク戦争で米国に追随するのを拒んだ。フランスが主導したというけれど、実際はドイツが率先し、フランスはそれに従ったまで。
当時は私も間違えていましたが、フランスはシュレーダー首相(当時)のドイツが率先しなければ米国に対抗する勇気はなかったでしょう。

 貿易でもそうです。米国はドイツが従おうとしないことに気づき、貿易黒字を減らすべきだと主張した。
ドイツはしかしこれも拒否。結局、米国は冷戦終結から30年の間に欧州をコントロールする力を失ったのです。