国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドPart3

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1JTAC
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2020/01/29(水) 21:06:24.00ID:lr2FgMdP
我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。

○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。

○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。

○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

「百戦百勝は善の善なるものに非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」

○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

「本質はdetailにこそ宿る。それは栄光無きものに非ず。」

○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。

○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。

○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、J.C.ワイリー、ジョン・ボイド、エドワード・ルトワック、コリン・グレイ
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー

「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」

過去スレ:
part1:
http://itest.5ch.net.../army/1535374656/l50
part2:
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1559042235/l50
2020/01/31(金) 10:01:20.34ID:2HtGW9Am
>8
>フランクリン・ルーズベルトは、マハン著作を全巻持って海軍関係者をゲンナリさせたそうです。

なんでゲンナリしたり、有害な提言がでるかというと
専門知識なしで読んで誤読するからだと思うのです。
2020/01/31(金) 10:23:37.03ID:2HtGW9Am
>「海上管制」「同盟国による敵戦力の吸引・拘束」「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」を重視するジュリアン・コーベットの戦略は"Maritime strategy"(海洋戦略)と呼ばれます。

と言われますが、確かに海洋権力史論では上記の「海上管制」「同盟国による敵戦力の吸引・拘束」「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」はあまり書かれていません。
しかしそれは海上権力史論が帆船時代をテーマとして書かれているという点をも逃しており、さらに近代艦船登場後の変化による考察はまったくなされていない事も忘れてはいけません。

なお、マハン後期型では、近代艦船(動力艦船)が考察対象になる事で、マハンの主張に大きな変化があらわれます。
それが 「根拠地主義」 に基ずく 「ポジショニングウォー(位置取りの戦争)」 です。
(燃料補給や修理での根拠地の存在意義が急上昇)

この根拠地主義は 海上管制 の概念に繋がり言葉こそ違えど、似たような事を言っています。
さらに 「ポジショニングウォー(位置取りの戦争)」において相手の根拠地奪取は、結果的に 「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」 を示唆しています。
根拠地を繋ぐ連絡線の脆弱な中間点を奪取することで(これは当然陸上兵力が必要な行為)、強力な先端根拠地の弱体化、無力化、放棄を促す。
まさしく「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」です。
なお本文では、これは当然の事と書いており、さらっと流していますが、これは海軍大学生なら理解していて当然と言わんばかりですw

あと、これってWW2太平洋で米海軍が行ったアイランドホッピング(飛び石作戦)そのものですがな。
15JTAC
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2020/02/02(日) 19:36:37.50ID:mpmBAK+/
>>12
>マハン後期があまり知られず評価されていない

前期、後期で分ける意味がいかほどか。
著名な「シーパワーが歴史に及ぼした影響(海上権力史)」が出版されたのが1890年。
主著「ネイバル・ストラテジー(海軍戦略)」が1911年。
「海軍戦略」は確かに海軍大学での講義録をもとにしてますが、それは「1880年代の講義」とされています。
つまりは「海上権力史」を執筆してたのと同じ時期に考察してます。
これに日露戦争に基づく2章を挿入したと。

マハンの戦術、戦略の解釈はこの二十年間さほど変化せず、ゆえにアメリカ海軍でも一体として教育しているようです。
16JTAC
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2020/02/02(日) 19:40:44.82ID:mpmBAK+/
冗談で書いていたが「マハニアン」という言い方は確かにあるようだ。

ただしロンドン・キングスカレッジの教授の著書なので、
アメリカ人に直接言ってぶっ殺されても自己責任でお願いいたす。
17JTAC
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2020/02/02(日) 19:52:13.50ID:mpmBAK+/
マハンの業績は確かに絶大ですが、陸軍大学内で完全に干されて一人で奥さん相手に書いていたクラウゼヴィッツと異なり、
海軍大学内の集合知を結集したものが「海軍戦略」です。

特に、師匠であり米海軍大学創設者のスティーブン・B・ルースの影響が甚大です。
この時代の米海軍のジョミニ派兵学の受容はルースを起源とする。
マハンはその集合知を著作に結集させたと言えます。
18JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 20:13:24.95ID:mpmBAK+/
イギリス植民地の流れをくむアメリカでは、イギリスに同じくミリタリープロフェッショナルへの嫌悪感が強く、
ゆえにミニットマン、民兵を基準に考える傾向がある。
逆に言えば、戦争が終わると軍隊は解体され兵学思想も素人レベルに低下する。

南北戦争では、まだしも陸軍がましでジョミニ派兵学が概ね入っていた。
合衆国海軍(北軍)は、南軍の沿岸要塞(戦略要点)を攻撃し封鎖したが、さっぱり落とせなかった。
そのとき陸軍代表のシャーマン曰く「心配することはない。陸軍が陸側から後方連絡線(LOS)を切断すれば直ぐに落ちるよ。」
そして実際にコロリと落ちた。

これを間近で見てた若きルースが「ここに何を成すべきか知っている軍人がいる!」と感動し、後の海軍大学の設立、ジョミニ兵学の受容に繋がっていきます。
さらにウォーゲーム(兵棋演習)による応用教育は米海軍内で発展し、米陸軍に逆輸入される現象も起きたと。

マハンの著作はこれらの知的潮流の集大成であると。
19JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 20:45:05.94ID:mpmBAK+/
マハンは「海上権力史」で歴史研究の価値を「一般原則の抽出」にあるとし、
さらに"Objects of the Naval War College"でジョミニを引用し、
「戦略とは地図の上で戦争する術であり軍事作戦の全域を含んでいる。
大戦術とは現場での偶然に応じて戦場に軍隊を配置し香煎させる術である。」
「戦略と大戦術の間には必然的に兵站がある。
戦略はどこで行動するかを決定する。
兵站は軍隊を動かす行為であり、軍隊を行動地点に運び補給の問題を監督する。
大戦術は攻撃する方法を決定する。」
と、高らかにジョミニ派宣言を布告しています。

これは「海軍戦略」へと繋がっていき、根本原則(中央位置、交通路、内線、集中)、戦略位置、戦略線
攻勢作戦、防勢作戦の価値(攻勢の補助的位置付)、通商破壊と封鎖に繋がる。
ほぼジョミニの概念の海上への適用です。
20JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 21:21:55.12ID:mpmBAK+/
このマハンの「根本原則」を戦略次元に拡張すると、メキシコ湾の制海権掌握、パナマ運河のアメリカの手による掘削と要塞化へと繋がっていく。
実際、マハンも提言してます。

当時のアメリカは地政学的な弱点を抱えていました。
もし、万が一、他国が先んじてパナマ運河を掘ってジブラルタルのように要塞化でもされたら。
アメリカの西海岸と東海岸はロッキー山脈越えの貧弱な陸上交通に依存してましたが、
それに数倍する海上交通路がアメリカ大陸を貫通し他国が牛耳ってしまう。
マハンの原則的にはアメリカ滅亡の危機です。
だから、海軍を増強してメキシコ湾、カリブ海の制海権、それからパナマ運河を押さえてしまえと。
21JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 21:44:35.33ID:mpmBAK+/
ところが、この「カリブ海-パナマ運河」戦略をあまりに声高にやりすぎると、行き着く先は、当時、銀河系最強だったロイヤル・ネイビー、イギリス海軍との激突です。
「ポジショニング・ウォー」をどう駆使しようが勝ち目ありません。
当時の「デススター」であるドレッドノート級戦艦群をカマボコ並みにボコボコ就役させつつあるロイヤル・ネイビーとの対決。
間違いなくアメリカのニューネイヴィーは銀河の塵となります。

他ならぬアメリカとの米英戦争の結果、イギリスは米国市場を失い、その代替として南米との海上交易で代替していました。
アメリカの中南米の進出を簡単に見過ごすはずありません。

これを実際に真面目にやっちまったのが「ドイツのマハン達」です。
ご丁寧にキールに運河まで掘って従来のバルト海艦隊をドイツ大海艦隊に拡張。
戦術的には敢闘しましたが。
大戦略的な結果はご存じの通りです。

クラウゼヴィッツ派の大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでユトランド海戦をやらかすとは想定外でしょう。
このへんが「マハンの海軍戦略の危険性」です。
22JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 21:56:18.70ID:mpmBAK+/
実際のアメリカの大戦略は。
「イギリスとの同盟」でしたw

マハンも政策提言としてイギリスとの米英同盟を強く押しています。(おい!)
そして米国が進出すべきはパナマ以降はハワイ-西太平洋である、と(おい!ちょっとまていw)

北中南米から欧州勢力を閉め出す「モンロー主義」については、奥歯にもの挟まりまくった表現で穏健化しようと論陣を張っています。
イギリスとの対決は回避せねばならぬ。
この教養溢れる矛盾の包含がマハンの魅力ではあります。

一番馬鹿をみたのは視野狭窄な「ドイツのマハン達」「日本のマハン達」ですわな。
2020/02/03(月) 01:40:20.75ID:8tNY3gnd
>15
よく確認してみるよろし

前期型マハン、つまり海上権力史論は、帆船時代までを考察対象として書かれています。
後期型マハンは、帆船時代に加え、動力船の近代海軍を含めます。

書かれた時期が問題なのではなく、あくまでも考察した対象(中身)が全く違うのですよ。

多くの人が、海上権力史論を近代海軍に適用しようとしましたが、それがそもそもの間違い。

>22
>一番馬鹿をみたのは視野狭窄な「ドイツのマハン達」「日本のマハン達」ですわな。

忘れましたか?ドイツはクラウゼヴィッツを全面戦争の指南本と間違って認識し
日本のマハン海軍戦略は誤訳だらけ
(しかも英語原本を購入したのは早かったのですが翻訳したのは42年。もう遅いわ!)

かれらはマハンに騙されてバカを見たのではなく、マハンを理解できず自滅したけです。
2020/02/03(月) 01:47:50.45ID:8tNY3gnd
>22
>この教養溢れる矛盾の包含がマハンの魅力ではあります。

それは理論の現実への応用というものを理解していたということではないのか。
理論の現実への応用、つまり作戦術や戦術は、原則にみられる矛盾をいかに現実に適用させていくかの応用の術でもあります。
2020/02/03(月) 01:56:23.54ID:8tNY3gnd
なお

>クラウゼヴィッツ派の大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでユトランド海戦をやらかすとは想定外でしょう。

は、ドイツ海軍だけではなく、そのまま陸軍にも当てはまります。

つ「クラウゼヴィッツ派の大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでシュリーフェン計画をやらかすとは想定外でしょう。」

モルトケが中途半端に おぺらてぃぶ で止めるからいかんのや。
作戦術が下半分しか機能してへんのや。
2020/02/04(火) 22:10:35.89ID:lAxvmsba
>>23
>後期型マハン

少なくとも「ネイバルストラテジー(海軍戦略)」に関しては帆船時代が主体でしょう。
蒸気船時代の戦例が少なすぎて。
ジョミニ伝来の決勝点戦略も内線作戦重視も攻勢主義も「ネルソン戦史」に論拠を見いだしていると。

マハンが亡くなったのは1914年。
二度の大戦の結果は知りようがありません。
27JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:31:09.99ID:lAxvmsba
公平を期して、コーベットも元になってる戦史の大半は帆船時代です。
元々、イギリスがまだスペインに対して劣勢だったチューダー朝のドレイク戦史からヒストリアンのキャリアを始めています。

マハンの「ネイバル・ストラテジー」に対してコーベットは「マリタイム・ストラテジー」を提唱してますが、
"maritaime"は語源が"relating sailing on the sea"と帆船時代を彷彿させる雅な語感があります。

この時代、まだ世界は蒸気船による世界大戦を(あまり)知らないのです。
(コーベットの晩年はWW1のミスリードのかどでぶっ叩かれたが。)

どうしても第0次世界大戦のナポレオン戦争までが主体になる。
2020/02/04(火) 22:42:00.65ID:lAxvmsba
>>24
>理論の現実への応用というものを理解していたということではないのか

というよりも、マハンは軍事に限定されない広いリベラルアーツを持っていた、ということです。

これは世界的な傾向で、18世紀末というのがターニングポイントです。
この時代までは、軍人の能力開発のガイドラインが定まっておらず、そのかわり軍大学でも幅広い教養をさずけていました。

が、この時代以降、兵棋演習をはじめとする「応用教育」が爆発的に普及し軍人の作戦・戦術指揮能力は格段に向上します。
その反面、一般教養が無くなり視野狭窄な軍人も生まれた。
痛し痒しです。
29JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:43:50.43ID:lAxvmsba
28 訂正
18世紀末->19世紀末
30JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:48:33.46ID:lAxvmsba
マハン以降のアメリカ海軍士官は、堅牢のMDMPを理解し順序立てた作戦指導をした、という肯定的な評価と、
「ユトランド海戦を元にした非現実的なウォーゲームに耽溺し大艦巨砲主義を脱却できなかった」という二面的な評価がある。
31JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:55:34.01ID:lAxvmsba
>>25
>大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでシュリーフェン計画をやらかすとは想定外でしょう。

不幸にしてかなり知っていたようです。
それで心労のあまり寿命を縮めたという指摘もあります。

が、それ以上にまさかプロイセン王家の親戚筋のイギリスにまで喧嘩を売るとは想定外でしょう。
そして、それはアメリカ合衆国の参戦に繋ります。
32JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 23:15:31.44ID:lAxvmsba
現実のアメリカの大戦略はマハニズムの貫徹ではなく、イギリスとの同盟のもとWW1、WW2に参戦し、
それどころか欧州に巨大な遠征陸軍を派遣し、イギリスとの同盟を硬めつつ、
欧州のバランス・オブ・パワーを回復させました。

アメリカ海軍が真に強くなったのはWW2からです。
ワシントン条約、ロンドン条約の元、アメリカ海軍はロイヤルネイビーに匹敵する主力艦、補助艦を建造する権利を得た。
が、建造しませんでした。
(理由は財政的ですが)

そして、1930年代末になって新造艦の大量建造を始めた。
条約の範囲内です。
これで、ロイヤルネイビーと
帝国海軍を置き去りにしました。
同じトン数でもアメリカのは圧倒的に新型です。
それでも完全に条約内で苦情の余地がありません。

そしてマハニアンの立場を貫徹し、後生大事に旧式戦艦群に人と経費を浪費し、あまつさえ日英同盟を破棄したお馬鹿さんは滅びました。

我々は、何に学ぶべきか?
マハンの白紙的な一般原則ではないでしょう。
死にたくばければ。
33JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 23:30:45.10ID:lAxvmsba
ミッドウェー海戦の帝国海軍の敗北は、ある種必然です。
赤城と加賀はあまりに艦齢が古い。
蒼龍、飛龍も条約の制約によるスペックダウンが酷すぎる。
ヨークタウン級に総合的に破れるのは仕方ないでしょう。

条約破りの新型空母・翔鶴、瑞鶴が1944年まで敢闘したのもかなり必然です。
新型なので。
そのかわりアメリカとの戦争は避けられなくなりましたが。

そして、2000馬力級航空機の搭載を前提としたエセックス級。
1000馬力級を前提とした日本空母ではもうどうしようもない。

ただし、このとき「航空機」という新たなドメインにネイバルーパワーは甚大な影響を受けるようになった。
マハンの時代は?終わった?
2020/02/05(水) 10:01:36.65ID:g872p6BJ
>26
期間は帆船時代と動力船時代の決定的な差異を理解していません。

帆船はある意味、無限に近い航続力と展開力を持ちます。
食料、水の補給は特別な港湾は不要。小さな港や海岸からでもボートを使って補給できます。
(そもそもそうやって大航海肥大はそうやってきました)

しかし動力船になり、戦闘力も輸送力も速度も上がりましたが、燃料と修理の問題が浮上します。
当時の動力船は機械的信頼性も低く、頻繁に修理が必要です。
燃料である石炭もかさばるので積載量が制限されます。

そこで給炭船や工作艦が生まれた訳ですが、長期展開には限界があります。
すなわち帆船時代に用いてた敵海域への長期間展開や封鎖が困難になったのです。

そして艦隊は必ず拠点に物理的な理由で縛られるようになりました。
この変化があるかないかは、作戦次元において決定的な違いを生じます。

その為にマハン後期型の主張は前期型に比べ、根拠地主義と連絡線の意義が決定的に大きくなりました。
前期型は考察時代に起因して、ここを半ば無視していますので、前期型戦略をそのまま実行することが現実的には困難になる場合が容易に想像できるのですが、前記型信者は往々にしてこれを理解していません。
マハン否定者も往々にしてこの違いを理解せずに、前期型を前提にして、マハンを通期で批判する訳です。そして多くの人にはこれがマハンの矛盾と捉えているようですが、それは間違っていると思います。
2020/02/05(水) 10:12:13.21ID:g872p6BJ
>33
>ただし、このとき「航空機」という新たなドメインにネイバルーパワーは甚大な影響を受けるようになった。
>マハンの時代は?終わった?

実は終わっていません。
航空機もまた、航空基地という拠点にしばられます。
空母もまた船舶として拠点に縛られます。

戦術的には決定的に大きな変化ですが、作戦次元の考え方に決定的な影響を与えるほどではありません。

これに唯一変化を与えたのが、原子力艦艇です。
これにより艦艇は帆船時代のような長期間の展開能力を回復しました。。。

が、しかし原子力艦は結局一部に過ぎず、護衛艦艇の多くは通常動力の為、展開力は制限されます。

ただし機械的信頼性は当時にくらべ圧倒的に向上し、火力も増大、逆に防御力減少で、戦闘は激烈な短時間のものとなってきましたが
それも戦術次元の問題であり、作戦次元への影響は限定的です。

まあ、こういう感じなので、Vegoが今もマハンの延長線上にある訳です。
2020/02/05(水) 10:20:14.59ID:g872p6BJ
この帆船時代と動力船時代の差異は決定的fですが

マハン前期型:帆船時代のみを論ずる
 ↓
コーベット各型:帆船時代と動力船時代の両方を論ずる

多くは、の違いでマハン×、コーベット〇と判断されています。
しかし・・・

 ↓
マハン後期型;帆船時代と動力船時代の差異を考察し、どちらかというと動力船時代を論じている。

という違いにこそ目を向けるべきではないのか?
と強く重いのです。


なお、根拠地主義の先には同盟国の根拠地利用という方法もあるので、
Vegoはそこも理解した上で、マハンを発展させていると考えるのです。

逆に言えば、マハンの根拠地主義を理解できれば、同盟の重要性も理解できるという事。
2020/02/05(水) 10:49:29.34ID:g872p6BJ
さらに、マハンは陸上部隊の強襲上陸を軽視したという批判がありますが、そもそも
【海上からの陸上戦力の投射】という意味において【強襲上陸】は下策中の下策であり、上陸は可能な限り敵戦力の薄い地点を選ぶべきという基本を忘れてはいまいか?

強襲上陸は物理的にそれ以外の方法が不可避であtったり、逆に奇襲として成立する場合において行うべきものです。

そこを軽視したと言われても、では危険な強襲上陸を推奨しろとでもいうのか?という話なのです。
マハン自体は根拠地の確保について、最前線でなく連絡線の中間結節を占領するなど、陸軍も用いる拠点奪取を否定するどころか、その意味を書いています。
(それはもう当然の話なので、さらっとですが)

狭い近視眼的な批判に躍らされ、マハンの本質を見誤るのは、あまりにもったいないです。
2020/02/05(水) 10:54:12.29ID:g872p6BJ
マハンは、まず最初に【海軍戦略】を読むべき
その後に、過去論として、そこに至る過程として【海上権力史論】を読むべき。

そして彼が強く主張する部分(すなわち当時は一般的にまだ受け入れられていなかった部分)と
当時既に、一般的に受け入れられた部分(すなわち当然の話として、いまさら詳しく説明する必要をマハンが感じずにさらっと流した部分)
を【平等】に扱い、理解しなければならんのですよ。
2020/02/05(水) 11:28:29.18ID:g872p6BJ
あと、艦隊決戦の申し子のように言われるマハンですが…

海軍戦略(新訳版)p292
「一般論ながら、複数の海上根拠地を備えた沿岸の防衛に向けて、
海軍を最善のかたちで活用するには、攻撃作戦を行うに最も有利な港に艦隊を集結せしめた上で、
他の諸港を敵の通商船や交通線に対する作戦基地とし、敵戦力を分断し孤立に追い込むことです。
集結を妨げられた敵とすれば、圧倒的な戦力を備えておらぬ限り、自軍の一部根拠地を放棄する以外に手がなくなります。」

これ、艦隊決戦ぜずに敵を追い込んでいくことを示唆していますよね?
根拠地を放棄するということは、そのエリアの海上管制を失うという事ですよね?

一般論としてさらっと流してしますが、これ自分で艦隊決戦しなくても海上管制可能といってますよね。
これを繰り返せば、累積戦略でもって敵を押し込み、必要な海上管制を得られますよね。

つまり、マハンはこのような方法が取れない場合は、艦隊決戦しかないとしていると理解すべき。
そして敵もいろいろ対応してくるので、どこかで艦隊決戦が生起する可能性があり、あるならばそこで勝たねば、それまでの成果が失われる。
だから艦隊決戦の可能性は常に念頭に置かなければならないから、艦隊決戦を強調しているだけではないのか?
2020/02/05(水) 11:36:14.03ID:g872p6BJ
そして上記は、そのままWW2太平洋で米海軍がやったことです。
(Vegoはそれを理解したからこそ、レイテを深く考察したのだと思います)

米海軍のWW2勝利の根本は、コーベットではなく、むしろマハン。

通商破壊?

ちゃんと言及してるじゃん。

つ「他の諸港を敵の通商船や交通線に対する作戦基地とし」

そしてこれはマハンや当時の米海大生徒にとっては一般論、つまり常識だったと理解すべきかと。
2020/02/05(水) 11:43:58.64ID:g872p6BJ
マハンはこう言いたいのかもしれません。

一般論で勝てれば苦労しないんだよ!
敵は考えて対抗策を出してくるもんなんだよ。

追い込まれた敵が黙ってる訳ないじゃん。
そのまま負けたくないのなら、どっかで勝負を挑んでくるだろがよ。

だったら、それに対する準備をしておかなけちゃならない。
そこで負けたら、それまでの成果を全部失いかねないぞ。


実は、コーベットは歴史家(理論家)ですが、マハンは実務家と言えるのかもしれません。
42JTAC
垢版 |
2020/02/07(金) 22:59:39.31ID:NZegYPak
>>34
>帆船時代と動力船時代の決定的な差異

「マハン」が「海軍戦略」で一般原則を論ずるに当たって、帆船と動力戦史をそれほど区別してないのではないですか?
それどころか、最も根本原則としてる「中央位置」や「内線」の議論では陸戦も例にもあげてます。
43JTAC
垢版 |
2020/02/07(金) 23:08:03.80ID:NZegYPak
マハンの「中央位置」の原則で「誤った例」として上げられるフランスのリシリュー枢機卿の(集中の原則に反する)多正面作戦ですが、この議論はまず誤りでです。
当時のフランス軍に機動なんてさせたら自壊します。
デロデロに溶けていきます。
なにも好きこのんでベルンハルトと傭兵契約は結びません。

ジョミニ派の社会的背景を欠いた幾何学的戦略論はほぼ迷信の類でしょう。
44JTAC
垢版 |
2020/02/07(金) 23:20:07.66ID:NZegYPak
小説の方のリシュリュー枢機卿は、散々楯突いたダルタニャンを許します。
機動させると溶ける貴族軍ではなく、貴重な一騎当千の近衛銃士(マスケッター)だからです。

フランス陸軍がまともに機動できるようになるのは、ダルタニャンが50の爺になって、
ルイ十四世の元で近衛銃士隊長になったころです。
史実のダルタニャンは、仏蘭戦争のマーストリヒト包囲戦で頭に被弾し戦死します。

・・・というマハンが無視する背景があります。
45JTAC
垢版 |
2020/02/07(金) 23:33:27.66ID:NZegYPak
>>38
アラン・スコットの監修本では「歴史研究の価値(海上権力史)」→「シーパワーの諸要素(海上権力史)」→「根本原則以下原則論(海軍戦略)」→
「歴史におけるシーパワー(海上権力史)」→「海軍政策(政策論文等)」と入り乱れて統合されており、アメリカ海軍でもこの流で教えているようであす。
46JTAC
垢版 |
2020/02/07(金) 23:45:57.04ID:NZegYPak
>>39
>「一般論ながら・・・海軍を最善のかたちで活用するには・・・艦隊を集結せしめた上で・・・敵戦力を分断し孤立に追い込む・・」

どう考えても「一般論」にはならんだろうw
当たり前すぎますが、「統合」の観点から「重心(center of gravity)」を分析した上で海上優勢、海上拒否の必要性と可能性を論ずるべきだと思いますよ?
勝ちたいのは「戦争」でして。

このへんが「艦隊決戦の権化」と言われる理由かと。
47JTAC
垢版 |
2020/02/07(金) 23:53:37.50ID:NZegYPak
>>41
>コーベットは歴史家(理論家)ですが、マハンは実務家

マハンの言いたいことは「理論」と「実践」の統合です。
マハン自身は海軍内の理論派と自身を考えていたようです。
そして、極端に実践に片寄るベンサム的な功利主義は固くいましめています。
48JTAC
垢版 |
2020/02/08(土) 00:01:35.84ID:pCx++DSi
コーベットは、確かにお金持ちのお坊っちゃん育ちのディレッタントなところがあります。
そして、死の直前の評判は散々でした。

ところが、WW2戦後、直接参戦した世代が猛烈にコーベットを支持しました。
(「マハンからコーベットへ」)
これは、世界的な傾向の話で独創ではありません。
現代ではマハン擁護の方が少数派でしょう。
49JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 03:11:47.94ID:eM+Qhal1
マハンは、シーパワーの諸要素として
○地理的位置:陸軍国に脅かされない位置、戦力集中に容易な中央位置
○物理的形態:海洋にアクセスできる海岸、港湾他
○領土範囲:国土等
○人口:シーパワーの人的資源
○国民の性格:シーパワー発展への嗜好
○政府の発展への嗜好
を上げています。

これを時間的に動的に捉えると

The virtuous maritime cycle
1 海洋貿易(maritime trade)
2 海洋資源(maritime resources)
3 海軍力(naval strength)
4 海上優勢(maritime supremacy)
→1へ
・・のサイクルになります。

このサイクルってのが重要でマハンの「奥義」です。
50JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 03:32:51.11ID:eM+Qhal1
端的にいえば「海軍を整備すると、海洋貿易の拡大で金持ちになるよ。
そしてそれ原資にさらなる海軍力(ネイバルパワー)」への投資に繋る」。
肯定的なポジティブループです。
このサイクルにしたがってネイバルパワーをガンガン強化すべきと。

これは正しい。
歴史的にあまりにも正しいです。
海による物流コストが相対的に低いのであれば、この言説は真です。

が、このサイクルは「閉じられたサイクル」ではなく、
さらに外部環境があります。
海軍力「だけ」でGDPは当然あがりません。
もし、そうなら経済学必要ありません。
戦略の必要十分条件ではないわけです。
この部分がマハンの最も重要な理論です。
51JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 03:37:38.90ID:eM+Qhal1
「金持ちになる方法」(経営戦略)はマハンが亡くなった段階ではそもそも存在しません。
1920年代くらいからですね。
そして、今現在、到底結論は出ません。
52JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 03:52:01.47ID:eM+Qhal1
マハンのネイバルストラテジーの根本原理は、ネルソン戦史です。徹頭徹尾。
蒸気船時代の大海戦「日本海海戦」は「あまり知らない」と。
つれないですねw

単純にトラファルガーだけでなく、大西洋、地中海、英仏海峡と広範囲な活動を認知してます。
53JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 19:41:20.84ID:Z5PQZcE/
「中央位置」の原則の議論に関連して、マハンは欧州の沖合いに浮かぶ島国イギリスの地理的特性を高く評価しています。
この「中央位置」を占めることにより、イギリス海軍はナポレオン戦争の終始を通して自国の遊弋艦、通商をカバーできたと。
そして、内線を活用して局地的戦力優勢を獲得したと。

ネルソンは、この優位性を最大限に活用して地中海や西インド諸島の作戦で
英仏海峡の防衛を引き剥がそうとするヴィルヌーブの試みに対し主動を取り続けた。

この戦略的、作戦的優位は戦術次元でもフラクタルに作用し、
トラファルガーにおいても大西洋の偏西風の風上を中央側からがっちり押え、
高名な「ネルソン・タッチ」
(一列単縦陣が慣用な当時に二個戦隊で襲撃し、自身の直率戦隊で敵戦列を分断し前列を拘束、
もう一個戦隊の約2倍弱の戦力で敵後列を殲滅)
を敢行した。

ネルソン「我が国に必要なのは、敵の殲滅だ。数だけが殲滅を可能にする。」
54JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 19:52:42.12ID:Z5PQZcE/
が、同じく島国イギリスは、同じく中央位置を占めていたにも関わらず、ルイ王朝・絶対王制下のフランス王国海軍との作戦・戦闘については、あまりはかばかしくないようです。

マハンは、フランス王国の「現存艦隊」による海上拒否(sea denial)を評価しませんが、
ここはコーベットと真っ向から見解が異なります。

この議論。
コーベットに理があるでしょう。
何故なら、アメリカさん、マハンさん、あんたらどうやってイギリスから独立したのと。
全体で劣勢かつ中央位置もイギリスに取られているフランス艦隊が、
それでも局地的にイギリスの制海を拒否できたから、孤立したコーンウォリスを降伏に追い込めたわけで。
恩知らずも甚だしい。
いいのか?それで?
55JTAC
垢版 |
2020/02/09(日) 20:18:56.23ID:Z5PQZcE/
現代の覇権国家・最強ネイバルパワー、アメリカ海軍は、グローバルに「中央位置」を確保し、
パナマ運河、マラッカ海峡もがっつり押え、空母機動部隊12個でユーラシアを睥睨しています。
まさにマハンの夢ですね。

だがね。
しょーもない支那のA2/ADで西太平洋で戦略的に"sea denial"されています。現実に。
だから、みんな苦労している。

日本人はど勘違いしてますが、公開されてるアメリカ海軍省のドクトリンを素直に素直に読めば、
支那と武力紛争に発展したら横須賀の空母「ロナルド・レーガン」機動部隊は、第一列島線から直ちに180°ターンして後退します。
一番やばい状況ではいないも同然です。
戦略的意義は、全否定はしませんが、もう「リーディング・エッジ」とは言い難いですね。

このアナロジー。
ソ連との冷戦時代から既にあった。
SS20の射程内には入ってこないんですよ。米空母は。
当時は弾頭が核の可能性もありましたが。
「またか」と「やっぱりな」です。
56JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 00:12:39.57ID:83RltEPC
「現代のマハン」こと米海軍大学のミラン・ベゴも、さすがに現代の海戦は相対的な"sea control"(海上管制)の争奪だとしています。
優勢海軍側は海洋利用のためsea controlを獲得し、劣勢海軍側は"sea dnial"(海上拒否)にてそれを妨害しようとする。

さらに現代は航空機、潜水艦の発達により海上、海中、航空にsea controlは影響される。
特に航空機の発達により広大な海洋、open oceanでは航空機のウェイト(陸上航空機、空母艦載機)が高い。

ここからがマハン派ぽいですが、海洋にはenclosed seaやnarrow seaがあり、海峡の狭まりにより海上のtrafficが集中するチョークポイントがある。
現代海軍は、ここでの作戦戦闘を重視すべしと。
57JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 00:27:41.81ID:83RltEPC
これには、やや首を傾げます。
海上交通の大戦略上の位置付は「輸送コストの安さ」「大量物資の高速輸送」にあります。
艦船が疾走すべきopen oceanを軽視して何がNaval powerかと。

ここ十年ほど米海軍は、narrow seaでの作戦に供え、ズムウォルト級駆逐艦や沿岸戦闘艦(LCS)の建造に血道を上げてきました。
その結果、トン数当たりの武器搭載量、さらには全体の総量でも大幅な低下を起こした。
それでいてA2/AD内への侵入には、さほど貢献してないようです。
「インサイドフォース」「アウトサイドフォース」の文献を見る限り。
結局、海兵隊が盾となりアウトサイドフォースとして体を張ると。
58JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 00:37:27.84ID:83RltEPC
海軍は、naval powerでしかできないことをやるべきです。

open oceanで航空支援が必要ならjointで戦えばいい。
narrow seaで対地上火力が必要ならjointすればいい。

それで、海の高速ハイウェーたるopen oceanを疾走し物流を確固たるものにする。
そして、必要であれば、敵を制圧できる火力をjointで集めて奇襲的に外洋から沿岸・内海に突入します。
59JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 08:56:21.16ID:EfVinV33
1940年。イギリスのノルウェー沖機雷敷設計画によりノルウェーの中立放棄を時間の問題と判断したナチスドイツは、
海を越えノルウェー侵攻を決意した。
「ヴェーザー演習」作戦である。

ドイツは、海軍戦力ではイギリスに劣る。
だが奇襲と鮮やかな同時都市攻撃によりオスロ、ベルゲン、ナルヴィク等をほぼ同時に占拠した。
60JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 09:09:51.38ID:EfVinV33
ノルウェーにはルフトヴァッフェが展開しつつあり、空からの海上に対するA2/ADも整いつつある。
イギリス海軍はどう反撃すべきか?

イギリス海軍の反撃は最も北のナルヴィクで始まった。
ここは極北の吹雪もありルフトヴァッフェの活動も低調だ。
英第2駆逐隊5隻はオフォト・フィヨルドからナナルヴィクに侵入し、上陸部隊を支援するドイツ艦隊を奇襲した。
が、ドイツ側の兵力は駆逐艦10隻と予想外に多く、双方2隻の駆逐艦を失い痛み分けに終わった。
(第1次ナルヴィク海戦)
61JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 09:21:17.19ID:EfVinV33
ここでイギリス海軍は彼らがネルソンの末裔であることを証明する。
見通しの悪いオスト・フィヨルドだが敢えて戦艦ウォースパイトを突入させた。
サーチ・アンド・デストロイ!

ウォースパイトのソードフィッシュ偵察機によりドイツ艦隊の全貌を掴んだイギリス艦隊は、
オフト・フィヨルド内のドイツ駆逐艦8隻をネイバル・ガン・ファイアーにて全艦撃沈した。
62JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 09:31:32.79ID:EfVinV33
この第2次ナルヴィク海戦によりオフト・フィヨルドの海上優勢を確保したイギリスは、地上軍を陸揚しつつ空軍も展開。
ナルヴィク市街地を奪回し、ドイツ山岳兵達を北に追い詰めた。
全滅したドイツ艦隊の生存者2500名は、ノルウェー軍の武器弾薬貯蔵庫から押収した制服、武器、弾薬を装備。
海軍歩兵として戦った。

ドイツ側の降服は時間の問題かと思われたが、この時、欧州大陸では既にフランス戦役が開始されており、連合軍側は大敗。
ナルヴィクのイギリス軍もイギリス本土防衛のためフィヨルドを後に撤退。
ドイツ山岳兵達は九死に一生を得た。
63JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 09:52:14.82ID:EfVinV33
「ヴェーザー演習」作戦は、結局はドイツ側の勝利です。
ノルウェーはドイツの手に帰し、バルト海の海上管制を確固たるものとし、
沿岸の貴重な戦略物資(鉄鉱石他)はドイツの戦争経済をささえました。
また、ノルウェーのベルゲン他海上基地は、Uボートや通商破壊艦の基地としても機能。
ここを起点に、ドイツ大海艦隊は北海経由でイギリスの海上交通を脅かしていきます。
重巡ヒッパー、巡洋戦艦アドミラル・シェーア。
ポケット戦艦シャルンホルスト、グナイゼナウ、そして戦艦ビスマルク。

一方で、このノルウェー作戦で、特に第2次ナルヴィク海戦で大量の駆逐艦を喪失。
ドイツ大海艦隊は二度と艦隊行動ができなくなりました。
この累積ダメージは戦略上もジワジワ効いてきます。
イギリス本土に対するゼーレーヴェ作戦が不発に終わった遠因もここにあるでしょう。
イギリス海軍に対する恐怖をドイツもまた骨の髄まで叩きこまれた。

この戦役の戦訓は、我々が海上でのA2/ADと対峙した場合の作戦、グレーゾーンから高強度に発展する場合の戦い方、
現代の海洋国家の戦略に示唆を与えてくれるでしょう。
64JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 11:27:10.83ID:EfVinV33
横浜港のクルーズ船、乗客乗員全員のウイルス検査を検討

https://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3901333.htm

「新型コロナウイルスの集団感染が起きている大型クルーズ船について、
加藤厚生労働大臣はおよそ3700人の乗客乗員全員にウイルス検査を行うことが可能か検討していることを明らかにしました。」

検討?
御検討してると?

アホか・・・・・
アホか、こいつら。
遅い。あまりにも遅い。
今すぐ全員下船させて隔離しろよ!
「 人 道 上 の 問 題 」だろうがよ!
何たる近視眼、役人根性、戦略性の欠如。

自分も、別にこの時期にクルーズしてた連中が、もがき苦しんで死のうがどうでもいい。
だが、「 情 報 戦 略 」つうもんがある。
密閉された船内で二次感染、三次感染が起きてるて。
将来的なアライアンスに重大な影響を及ぼしますよ?

頭の中の危機管理のモードがまるでおかしい。
事はオーム真理教が地下鉄でサリン蒔いたときと同じ次元で考えろよ。生物武器事態です。
ミリタリーの「野外衛生」を起動すべきです。
メーディック!
それが「情報戦」です。

安倍と加藤。
ほんと、どうしようもねえ。
何もできない、何も考えられない「おぼっちゃん」よの。
┐(´д`)┌
65JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 11:45:39.86ID:EfVinV33
まずトリアージしろよ。
そしてスクリーニングです。
健常者は民間施設で経過観察。
痢病者は隔離した野戦病棟を臨時設営して投薬です。
またまたタイペックスの出番です。

放置すると時間が経つほど感染が広まりますよ?三桁、四桁になる。
グローバルなマスメディアの関心も高まります。
船員に広がると航行不能にもなる。
足し算、引き算もできんのかいな?

これから東京オリンピック迎えます。
海外からの来客からパンデミックな疾病が広まるケースもある。
でもオリンピックです。国境を閉ざすわけにもいかない。
それが怖いなら最初からオリンピック招致で手を上げるなと。

どちらにしろ、国レベルでの疾病対策システムは必要です。
冷徹にモルモットにすればよろしい。テストケースです。
事勿主義の小役人は見飽きた。
66JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 13:23:09.77ID:0R5iqUPs
現代でも「エビデンス重視のランダム・サンプリング」派と「ジョン・スノウ直伝疫学」派の発想の違いはあるようで。

釈然定規な小役人は、杓子定規にエビデンスを求め、該当しなければ検査さえしない、と言う。

「疫学」的発想では、「船内で爆発的に患者が増えてる「事実」を重視し対策する、以上!」
67JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 13:32:09.85ID:0R5iqUPs
そのくせ、習近平の国賓訪問は粛々と進めているようですね。
安倍政権は。

去年の夏くらいから、かなりおかしくなりましたね。
長期政権というのは、人の心を腐らせるのでしょうか?

第一期の「お友達内閣」の頃に先祖返りして、広い意見、耳の痛い意見は聞かなくなったと。
ミスリード連発(消費増税(アベノミクスの否定)、経団連言いなりの対支那外交)です。
68JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 13:44:57.01ID:0R5iqUPs
特に警察官僚・北村滋が安全保障局長として牛耳る対ロシア外交は本当にやばい。

これ。我が目疑いました。

安倍首相、訪露検討 対独戦勝式典出席

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200130-00000544-san-pol

「安倍晋三首相は30日の参院予算委員会で、
5月にロシアで開かれる第二次大戦の対ドイツ戦勝75周年祝賀式典への出席を検討していることを明らかにした。
プーチン露大統領との会談を模索する意向も示した。」

赤の広場で。
クリミアやウクライナを侵略したロシア軍に。
手を振る、と?

狂ったか?

どこの国の首相でしたかね?
日本ではないですよね。まさか。
69JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 18:26:12.80ID:5N9ODN8r
マハンが「海軍戦略におけるジョミニ派」なのに対し、「海洋戦略におけるクラウゼヴィッツ派」がサー・ジュリアン・コーベットです。
次にコーベットの「マリタイム・ストラテジー」を戦闘展開します。
70JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 18:34:01.00ID:5N9ODN8r
コーベットは19世紀中頃にイギリスの裕福な法曹一家の家に生まれました。
本人もケンブリッジで法学を学び、法廷弁護士の資格をもっていました。
その明晰で鋭い論法は弁護士のそれです。

実家は裕福で、基本的に働かずとも生活できました。
前半生は旅行三昧で、たまには小説など書き散らかして生きていました。
71JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 22:25:29.43ID:ObH6EHdn
が、知人の依頼で書いた歴史に関する著作が世間に評価され徐々に歴史家としての資質を開眼していった。

1898年に発表した「ドレークとテューダー朝の海軍」「ドレークの後継者」が
時の第一海軍卿、ジョン・アーバスノット・フィッシャーの目に止り一気にイギリス海軍のドクトリン研究の中枢に入っていった。

1902年にイギリスの海軍大学校の講師として教鞭をとるようになり、
1911年に執筆した「海洋戦略の諸原則」は広くイギリス海軍内で読まれました。

また、イギリス海軍大学の拡張についてもフィッシャーの相談を受ける立場になりました。
72JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 22:35:55.98ID:ObH6EHdn
コーベットの後援者、フィッシャーは、革命的な兵器ドレッドノート級戦艦の開発を進めた人物で
イギリス海軍史上、ネルソンに次ぐ、と言われる海軍重要人物です。

反面、経費捻出のため海外駐留艦隊を縮減し本国艦隊を強化した経緯で「敵」も多い人物です。
コーベットも著作は広く読まれた反面、フィッシャーへの反感のお流れを頂戴し水面下で反感がたまっていった。
これがWW1後のジェリコーとビーティーのユトランド海戦に関する論争にも巻き込まれ、心労を重ねて病死したと言われる遠因です。
73JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 22:48:19.10ID:ObH6EHdn
さらにコーベットは、マハンと異なりネルソンに対しても容赦の無い批判を加えてます。
これがまた「神君・ネルソンを海軍のど素人が批判するとは何事か!」といたく不評でさらに敵を作りました。
某海自でも。似たような感じらしいですな。
(神君○○○、神君○○)

この現象。ポーランドの銀行家、イワン・ブロッホへの感情的反発とも似てる。
ただし、コーベットはフィッシャーの知遇でインサイダーになりました。
その分、さらに陰に籠った。

1920年代のコーベット批判はちょっと感情的で、少し距離をとって冷却する必要があります。
そしてWW2後に今度はコーベット支持が爆上するのです。
本人は既に亡くなってましたが。
兵学思想家に有りがちですね。
74JTAC
垢版 |
2020/02/11(火) 22:54:31.89ID:ObH6EHdn
19世紀のイギリス海軍軍人は大変です。
世紀の始めは、帆船でトラファルガーでゲシゲシやってたのに、
一世紀も経たない内にドレッドノート級(弩級)戦艦なんて怪物が出てくる。
その間、大英帝国の安全と繁栄を維持するには、欧州大陸の飢狼には隙を見せられません。

ジツは、その割にはノホホンとしてたので、フィッシャー改革の起爆剤としてコーベットが入ってきた経緯があります。
2020/02/11(火) 23:23:37.10ID:A7YCx8tn
>48
>現代ではマハン擁護の方が少数派でしょう。

西側の80年〜90年代に限られているがな。


>52
>マハンのネイバルストラテジーの根本原理は、ネルソン戦史です。徹頭徹尾。
>蒸気船時代の大海戦「日本海海戦」は「あまり知らない」と。

日本海海戦に焦点をあてた章が存在するが、それは無視ですか?
(海軍戦略の13章〜14章、15章も日露戦争の言及が多い)

>54
>マハンは、フランス王国の「現存艦隊」による海上拒否(sea denial)を評価しませんが、

決戦を回避しつつ海上拒否を目指す現存艦隊を評価しないねぇ…じゃあ下記は何?

「劣勢にありながら戦力の充実している海軍が、敵の攻撃をうまくかわしつつ奇襲をかけて海外の遠隔地に拠点(群)を確保し、
その拠点(郡)に防御を施して、ついには敵の計画を挫折に至らしめる、あるいは場合によっては必要十分な国益をもたらす、
といった成果を上げることはありえます。」
海軍戦略 p163
2020/02/11(火) 23:33:30.64ID:A7YCx8tn
>57
>これには、やや首を傾げます。
>海上交通の大戦略上の位置付は「輸送コストの安さ」「大量物資の高速輸送」にあります。
>艦船が疾走すべきopen oceanを軽視して何がNaval powerかと。

「輸送コストの安さ」「大量物資の高速輸送」を行う為に、最短距離を結ぶ主要な航路帯があるのだが?

>艦船が疾走すべきopen ocean

艦隊はそうだが、一般商用船舶は上記のようにそうではない。
そして通商路を遮断されれば、前述の通り孤立した根拠地は無力化される。(>39)

Vegoがnarrow seaを言うのは、海戦は通商路や陸戦に関連して発生すると言っているのですよ。
そして通商路や陸戦による奪取対象たる港湾や海岸付近もしくはそこに至る経路が集まるのがnarrow sea。


貴官、マハンもVegoも実はちゃんと読んでないんじゃないか疑惑が浮かぶんだが・・・
77JTAC
垢版 |
2020/02/12(水) 23:14:40.83ID:T3+52pWh
>>75
>日本海海戦に焦点をあてた章が存在するが、それは無視ですか?

他の戦史と相対的に比較してみて下さい。
マハンが関心を持ってた戦闘は1艦レベルまで分析しています。

それに比べると日本海海戦はリサーチ不足に言及してる箇所が確かにあります。
コーベットとの論争上、触れざるを得なかったと。
78JTAC
垢版 |
2020/02/12(水) 23:25:36.68ID:T3+52pWh
>>75
>決戦を回避しつつ海上拒否を目指す現存艦隊を評価しないねぇ…じゃあ下記は何?

全体の文脈を把握されてはどうか?
扱ってる章全体としては「ある場面では防勢に・・・」から始り、「防勢の根本的な不利は明らかである」と中押しし、末尾に防勢が成り立つ条件で駄目押ししてます。

これもクラウゼヴィッツの防勢優位説を受用するコーベット(「私が引用する著者」)への反論です。
79JTAC
垢版 |
2020/02/12(水) 23:37:10.55ID:T3+52pWh
>>76
>Vegoがnarrow seaを言うのは、海戦は通商路や陸戦に関連して発生すると言っているのですよ。
>そして通商路や陸戦による奪取対象たる港湾や海岸付近もしくはそこに至る経路が集まるのがnarrow sea。

時代遅れと言わざるを得ない。
グローバリゼーションの結果、open oceanでさえ日に日に狭くなりネイバル・パワーの聖域ではなくなりつつあります。
宇宙からの監視は受けるし打撃されることもあります。

より激烈なnarrow seaになるともはやnavyは主動的なパワーではないとさえ。
だから「マルチ・ドメイン」なのでは?
それも海洋ドメインだけでなく横断的にシナジー効果を発揮しないと、どうしようもないと。
80JTAC
垢版 |
2020/02/12(水) 23:45:14.36ID:T3+52pWh
そういう戦略環境の中でLCSに血道を上げてた米海軍のこの十年の造兵は異様です。
ミラン・ベゴにも責任の一旦はあるのでは?

海洋国家側の海軍は、グローバルな海洋での物流を真剣に考えるべきだ。

>通商路を遮断されれば、前述の通り孤立した根拠地は無力化

こういう狭い範囲の話ではないと思います。
81JTAC
垢版 |
2020/02/12(水) 23:48:33.74ID:T3+52pWh
>>76
>貴官、マハンもVegoも実はちゃんと読んでないんじゃないか疑惑が浮かぶんだが・・・

「全体の構造を今一度確認されては?」とお返しいたします。
片言隻句に吸い寄せられて座礁してないですか?
82JTAC
垢版 |
2020/02/14(金) 22:12:33.84ID:EY6isFXH
現状、(例外はありますが)WTOに代表されるように世界は概ね自由貿易体制下にあります。
ネイバル・パワーで自国の通商路が防護されてないと心配で夜も眠れません、というのはパラノイアでしかないでしょう。

焦点は、この自由貿易体制を構成するシステム全体をマリタイム・ストラテジーでどうやって守るか、です。
83JTAC
垢版 |
2020/02/14(金) 22:21:07.30ID:EY6isFXH
昨今、極めてマハン的なチャイナは、九段線内の海域ごと領有を主張してます。
天下の公道のど真ん中に看板立てて私有地だと主張してます。

ところが、その彼らも自由貿易体制にタダノリしてGDPのかなりの部分を叩き出しています。
(自分は真値50%と見てますが。)
この矛盾は滅亡を招きます。
マハニアンとしてネイバル・ストラテジーに耽溺し過ぎると本気で滅亡します。
84JTAC
垢版 |
2020/02/14(金) 22:29:32.15ID:EY6isFXH
アメリカのオフェンシブ・リアリズムな連中は、マハンを引用して
「チャイナの南シナ海」と「アメリカのカリブ海」の類似性に着目し「盗っ人にも一分の理」とか言ってるのもいます。
笑っちゃいますね。

とのろが、図に乗ったチャイナは、今度はほんまもんのカリブ海にまで手を出してきた。
第2パナマ運河まで掘る計画があるとか。
笑ってしまいますね。
85JTAC
垢版 |
2020/02/14(金) 22:41:28.39ID:EY6isFXH
アメリカは、確かに今でもパナマ運河は弱点の一つです。

理由は「鉄道」の普及が今一で、というか悪辣な連中が周到に滅ぼしたからで、今でも飛行機と自動車とそして船舶です。

いくら船舶の輸送効率がいいからってこれは行過ぎでしょ。
経済的に内陸部が覇権国家とは思えないほど貧しい原因の一つは鉄道の不振でしょ。
大統領選挙で、沿岸部が青色、内陸部が赤色でハッキリ別れます。

この状況でパナマ運河を他国の資本にコントロールされたら。
確かに壊滅的なダメージを受けるでしょう。
東西真っ二つで滅亡するのも無しとはしない。

だが、その原因は何か?
マッキンダーへの論評で鉄道経憎悪を剥き出しにするマハンにもなにがしか悪影響を与えたのでは?
86JTAC
垢版 |
2020/02/15(土) 14:39:21.21ID:L+bYbTuZ
現代のマリタイム・ストラテジーは、各国の世界観を"pre-modern"、"modern"、"post-modern"に区分し、
各々におけるネイバル・パワーの位置付けについて考察しています。

マハンのネイバル・ストラテジーは、典型的な"modern"であり、そこに留まり続けることでしかない。
我々が関心があるのは、modernから、どのようにpost-modern(自由貿易体制他)に移行させ、
グローバルなパイの質と量を高め、それと連動させて日本も安全と繁栄を享受するか?
と、いうことに尽きる。

狭い海で点と線の理論に耽溺する。
modern段階の「敵」の理論を知るには必要かとも思われますが、我々が目指すのはそこじゃない。

マハニアンが執着する「狭い海」はcompetitiveな状態にとどめおき、
「開かれた海洋」を「自由と繁栄の海」に発展させ、「狭い海」を囲いこんでしまうのがpost-modernに向かう戦略の真髄です。
87JTAC
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2020/02/15(土) 14:50:35.42ID:L+bYbTuZ
ルネサンス初期。

地中海の貿易を巡ってジェノバとヴェネツィアが海上優勢を争っていました。
この断続的な紛争は、領土が隣接しておらず「海」に限定されていたのがユニークです。

この2国は対照的で、ジェノバは一匹狼で、自国の交易路の護衛は放ったらかし。
各家門の艦隊ごとヴェネツィアの通商路を襲いました。

一方、ヴェネツィアは市政府の中央統制が厳格で、自国の通商護衛に海軍主力を投じがっちり守りました。

どちらが優勢だったと思いますか?
88JTAC
垢版 |
2020/02/15(土) 15:04:14.26ID:L+bYbTuZ
答え:海上では「ジェノバが優勢」でした。
当時の戦略環境ではジェノバの方針が効率的だったわけです。
ヴェネツィアは滅亡一歩手前まで追い込まれたこともあります。

歴史上、最終的に生き残ったのはヴェネツィアです。
これは、戦間期も含めた全体的な戦略の一貫性によるところが大きい。
さらには、フランスの北イタリアへの進軍も始りましたしね。
ジェノバが先に没落しますた。

だが、このヴェネツィアとジェノバのシーソーゲームはマリタイム・ストラテジー上の重要な教訓です。
戦略環境次第で「原則」などいかようにも変わるということです。

さらに、もっと大戦略上の観点から見れば、「同盟」を欠いていたルネサンスイタリアは、結局はハプスブルクとナポレオンの胃袋に収まりました。
レパントの狭い海の「点と線」の争いに終始した末路です。
イタリアの統一運動は19世紀までお預けです。
89JTAC
垢版 |
2020/02/15(土) 15:14:21.33ID:L+bYbTuZ
ヴェネツィア元首の就任の儀式「海との結婚式」

「海よ。おまえと結婚する。永遠におまえがわたしのものであるように。」

遺憾ながら塩婆が資料源です。
若い頃のが面白い。
「広報」の意義はありますね。小説でもなければ、マイナーなところまでホジくろうとは思わないし。

いずれ、真っ当な研究書でこの歴史観も修正せないかんと思いますが。
90JTAC
垢版 |
2020/02/16(日) 02:08:29.72ID:TMMIgGRM
post-modernな海軍は、敵根拠地に対する「強襲上陸作戦」は「やらない」とは言いませんが頻度は低い。
何故なら、対岸に同盟国を確保(外交)してるからです。
そこに統合、諸兵科戦力を推進し、「海で」何かをするよりも「海から」何ができるか考えます。

これを「expeditionary operation(遠征作戦)」と言います。
amphibious operationとは似て非なるものです。
91JTAC
垢版 |
2020/02/16(日) 19:38:45.48ID:hpY/2ifh
ジュリアン・コーベットは、誤読者続出のクラウゼヴィッツの「線争論」の初版本をきっちり入手し、ドイツ語でその本質を理解していました。
コーベットの分脈では「政策的交渉の延長線にある戦争」「制限線争論」「戦争における防勢優位」の「性質」が完全に受容されています。

コーベットの言う「海洋戦略(マリタイム・ストラテジー)」とは、「海が重要な要素となる戦争」を対象としますが、
まず、きっちり上位に「政策(外交)」があります。
そして、陸軍との関係において海軍の役割を決定し、さらにその一部として艦隊の行動が決定されます。
「主要な関心事」は「戦争計画における陸軍と海軍の相互関係」となります。
92JTAC
垢版 |
2020/02/16(日) 19:55:33.39ID:hpY/2ifh
「制限戦争」の文脈では、コーベットは、仮に大陸で「無制限戦争」に近い状況であっても、
海洋国家は、海軍の艦隊と陸軍の遠征軍をもって制限戦争を遂行できる可能性に言及しています。

コーベットは海洋国家の制限戦争の成功例として(やや誤解もあるかもしれず、また心情的には嬉しいことですが)、
日露戦争における日本の勝利を上げます。
93JTAC
垢版 |
2020/02/16(日) 20:05:51.96ID:hpY/2ifh
コーベットの見解では、日露戦争の原因は、旅順とウラジオストックにアセットが分裂したロシア帝国側が、
これを解消するために対馬海峡の両岸を押さえようとしたことにある。
ロシア側からの「攻勢」戦争が本質であった、と見ています。

これを効率的に防ぐために、日本側は遼東半島と朝鮮半島の終結地にあたる遼陽を先制奪取し、じ後、ここを防勢作戦により守り抜きます。
ロシア軍は、遼陽の日本軍に対し攻勢に出ますが、防勢の利を活用する帝国陸軍の前に消耗を重ね、ほうてん
94JTAC
垢版 |
2020/02/16(日) 20:18:57.40ID:hpY/2ifh
(続)
奉天での反撃を浴びます。

さらに長駆、本国より進出してきたバルト海艦隊も、対馬沖で待ち構え防勢の利を享受する帝国海軍の前に、海の藻屑と消えていきます。

そして、これらの成果により、「攻勢作戦でロシア帝国を倒す」なんて物理的に不可能に決まってますが、
「防勢作戦にて講和条件を引き出す望ましい状況」を作り出すことができました。

支那、朝鮮の方々にとってコーベットの見解は、歴史観として受け入れがたく、血管を剥き出しにして拒絶する気持ちは分からんではありませんが、
戦略史上の重要なマイルストーンであり冷静に議論したいものです。
2020/02/16(日) 23:05:26.03ID:EW5IkgUD
習近平氏の来日延期の見方強まる 春は困難 政府関係者

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/10_3_r_20200212_1581506972373458

不幸中の幸いってやつですかな。

今の段階で習近平の支那共産党との友好親善を内外にアッピールしてどんな国益があるのか?
心底理解に苦しみます。

チェンバレン並の阿呆と歴史に記録されることにそこまで快感を覚えるたちですかな。
陛下まで巻き込んで?
96JTAC
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2020/02/16(日) 23:10:59.25ID:EW5IkgUD
「カオス」「第2の感染中心地」 日本のクルーズ船対応に非難相次ぐ

https://www.sankei.com/smp/world/news/200214/wor2002140030-s1.html

ですよね。
そら非難されますって。
厚生大臣は、ミスリードの御責任をおとりになっては?
97JTAC
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2020/02/16(日) 23:15:07.71ID:EW5IkgUD
「病院船」の議論は全く別物です。
そもそも医官の数の問題が解決しない。
地区病院だってやっとこさっとこ回しているんですぜ?

こういう「やってる感」を醸し出すための仕事はもういいから。
98JTAC
垢版 |
2020/02/16(日) 23:27:33.88ID:EW5IkgUD
目的-(前提)-方法-手段

これが、コリン・グレイ公認の戦略の基本型です。
これを欠いてるような議論は時間の無駄です。
(例:「スピード感」「緊張感」)
99JTAC
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2020/02/16(日) 23:52:40.88ID:EW5IkgUD
自衛隊をどんな組織だと認識してるんだろう?
勘違いしてないか?

金もない、人もない、物もない。時間もない。理解もない。
カツカツの組織ですぜ?
90年代以降は右肩下がりでずーーーっと国防に無関心な連中に痛めつけてられています。
なんか最近は防衛費は上がったようですが、政治マターの玩具ばかりで隊員には関係ありません。
安倍政権になってからさらにそうです。

気分出すためにこう考える。

「時は1944年。場所はウクライナ。戦車中隊とは名ばかりの敗残部隊。入隊したばかりの新兵。戦い疲れた老兵。」
「クルスク戦に敗れた彼らは再編成中であった。」
「がなり立てる無線機はイワンの攻勢が近いことを示していた。」
「物語はここから始まる。」
----黒騎士物語----

ただし、これはフィクションではありませんw
完全なる現実です。
100名無し三等兵
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2020/02/17(月) 19:43:37.69ID:7pkWPCPB
wniの鈴木里奈の脇くっさ
      (6 lゝ、●.ノ ヽ、●_ノ |!/
         |     ,.'  i、     |}
       ',     ,`ー'゙、_    l
       \ 、'、v三ツ   /
        |\ ´  ` , イト、
       /ハ ` `二 二´ ´ / |:::ヽ
     /::::/ ',   : . . :  /  |:::::::ハヽ
http://twitter.com/ibuki_air
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)
101JTAC
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2020/02/19(水) 23:44:00.96ID:WIaimpf/
コーベットによると、海の戦いの目標は「直接ないし間接的に制海を確保(sea cotrol)」するか「敵が制海を確保するのを妨げる(sea denial)」ことです。

こので大事なのは、一方が制海を失えば、もう一方が自動的に失うものではないことです。
通常の情勢は「どちらも制海を手にしていない」状態です。

海は領土のように征服できません。
制海は通商目的、軍事目的問わず海洋交通の管制を意味します。
102JTAC
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2020/02/19(水) 23:49:57.79ID:WIaimpf/
ネルソン愛(Nelson Love)のマハンでは「トラファルガーで大勝しました。めでたし。めでたし。」ですが、
コーベットは、そこから先のスペインでのウェリントンの苦境も視野に入れています。
制海したわりには補給で苦しみ悪戦苦闘です。

一方的なComand of the seaは、マハンが理想とする海戦でも確立できなかった、とコーベットは指摘します。
103JTAC
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2020/02/19(水) 23:55:41.50ID:WIaimpf/
このパターンは、海洋以外のドメインにも適用できます。

航空優勢-航空拒否
サイバー優勢-サイバー拒否
宇宙優勢-宇宙拒否
が、各ドメインの戦いの目標になります。
そして、最終的には人間が活動する陸での戦いに影響を与えます。
104JTAC
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2020/02/20(木) 21:23:15.06ID:iq1hvLJT
コーベットの時代、戦闘艦は「戦艦(バトルシップ)」「巡洋艦(クルーザー)」「小艦艇群(フローティラ)」という三種類の区分がありました。

「制海」を争い決戦を求めるには当然、相対的に敵を上回る必要がある。
戦闘に特化した「戦艦」は当然、必要な艦種です。
今日では、最大の戦闘力を持つ空母がこの機能を担っていると言えるでしょう。
105JTAC
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2020/02/20(木) 21:31:00.23ID:iq1hvLJT
「海上管制」という海戦の目的に最もダイレクトなのは巡洋艦です。
何故なら「遊弋(クルージング)」できる、またこれに適した艦種だからです。

WW2の帝国海軍の海上管制は、見事に16隻の重巡洋艦によっており、これが撃沈されるにつれコントロールできる海域が失われていきました。
空母機動部隊は戦闘では強力ですが海に「遊弋」できる期間は長くはありません。
これは、今日のアーレイバーク級巡洋艦が実質的に海上管制してるアメリカ海軍にもあてはまりましょう。
106JTAC
垢版 |
2020/02/20(木) 21:36:58.85ID:iq1hvLJT
コーベットの時代、小艦艇群が「魚雷」の登場によりかつてなく強力になってきました。
ただ、合わせて複雑化、高額化する傾向も見逃がせません。

「潜水艦を予言できなかった」と非難されるコーベットですが艦種に纏わる本質的な部分は捉えていたと言えるでしょう。
107JTAC
垢版 |
2020/02/20(木) 21:45:47.49ID:iq1hvLJT
ディストリビューション・マリタイム・オペレーション(MDO)はまだ存在するんですね?
何を考えているのか。

LCSへの依存度を増やすと結局は高額化します。
破綻するのは見えてます。
今の海軍作戦部長は金の話ばっからしいですな。

サイバー・宇宙全盛期に、ネットワークに依存しまくったバブリーなLCS群を作る?
何を考えているのか?

結局は「遊弋(クルージング)」の機能が失われて、海上管制が危うくなる。
何故ならクルーザーではないからです。

燃料補給の問題はもう顕在化してるようですね。
海を忘れたアメリカ海軍か。
108JTAC
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2020/02/20(木) 21:56:42.97ID:iq1hvLJT
これまでアメリカ海軍に優位性を与えてきたTF/TGですか、兵站の観点からもLCS/DMOは買えませんね。

ついでに海兵隊司令官のバーガーもEABOによりMAGTFの戦い方を捨て去り、
警備と無人装備の「海軍のための警備員」に成り下がるらしい。
このまま逝けば「マリーンの終焉」です。
バーガーは財務当局には大変受けが良いようです。
「政治将校」はどこの世界にもいるようですね。

「帰って党に報告する!」
109JTAC
垢版 |
2020/02/21(金) 07:30:52.38ID:XsKnKiUX
欧米メディア「隔離は失敗」 クルーズ船対応に批判

https://portal.auone.jp/?rf=bkmk

「われわれは感染するためにシャーレに入れられたようなものだ」
「中国に次いで、最も深刻なウイルス感染の病巣になった」
「日本は中国湖北省からの入国制限といった措置で出遅れたと指摘」
「4月に予定される習近平・中国国家主席の国賓訪日を意識し、中国に気を使った結果ではないかとの見方」

外務省、厚生省が全く「状況判断」できないことが分かった。
situationは常に敵対的な意志や不確実な要素の揺らぎを受けて変わっていくのです。
リニアなポリシーや、あまつさえ「面子」とか言い出したら終了ですね。

船内で感染者が500人に広がっちゃたと。
110JTAC
垢版 |
2020/02/21(金) 07:32:23.52ID:XsKnKiUX
strategic environmentを議論する以前の問題やね。
2020/02/21(金) 10:12:10.40ID:hSg8Opcz
LCSについては、Vegoのナローシー理論とは無関係と考えるべき。

元々の構想は安価な使い捨てにしても良い小型単機能艦を多数建造し、最前線の観測兵として行動させるという構想でした。
(火力の主体は後方の大型艦艇)

それが海軍の要求過大化と開発側の暴走により、ユニット交換の高性能多機能中型艦という現在のLCSになった時点で初期構想とは逆に走っています。
つまり現行のLCSをもってのナローシーの批判はまったくもって的外れ。
112JTAC
垢版 |
2020/02/21(金) 21:17:13.44ID:4MLeRv3i
>>110
この問題は根が深こうございます。
エア・シー・バトルのときからやけにチョーク・ポイント(戦略要点)に拘るやつがいるなぁと。

「お前(ミラン・ベゴ)かっ!」と。

チョーク・ポイント(ナローシー)論=エア・シ−・バトル=F-35+LCS
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