信頼性の低い抗体検査があふれている、米国で問題 | ナショナルジオグラフィック
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/051300290/

>5月上旬まで、米国の食品医薬品局(FDA)は緊急時使用許可の申請なしに検査キットを販売する
ことを認めていたため、効果が実証されていない検査キットが150種類以上も市場にあふれていた。
だが議会が、無法地帯と化していた検査市場の調査に乗り出したため、FDAは今はその方針を変更している。

>「検査は重要ですが、それがどのように実施されるかも問題です」と、米ミネソタ大学感染症研究
政策センター所長で疫学者のマイケル・オスターホルム氏は言う。「抗体検査をもって経済再開を
主張する人々がいますが、それは拳銃がちゃんと動くか確認するために銃身をのぞき込んで
引き金をひくようなものです」


>検査の信頼性や正確性ももちろんだが、それを実施する対象を慎重に選ぶことも重要だ。
口で言うのはやさしいが、実際には人口の100%を検査しない限り、偏りはなくならない。

>例えば、ドライブスルー検査をすれば、対象者は全体の人口のうち自動車所有者だけに偏ってしまう。
電話番号を無作為に選んで病院で検査するよう依頼したとしても、やはり交通手段を持っている人や
仕事を抜け出せる人しか検査を受けないだろう。ニューヨーク市ではスーパーマーケットの客を
無作為に選んで検査しているが、この場合は外出することによって感染のリスクが高くなっている
人口のなかから被験者を選んでいることになる。

>サンタクララの調査では、使用された検査も問題視されたが、何よりも強く批判されたのは、
サンプル人口が白人富裕層の女性に偏っていたことだった。感染拡大は貧困層の間でより深刻なため、
サンタクララで対象となった層は感染率が比較的低いのではという指摘もあった。

>被験者をフェイスブックの広告で募ったことも批判された。
このやり方では、自分が感染しているのではと疑っている人が集まりやすく、
既に抗体を持っている人の割合が高くなっていた可能性がある。


ふーん、米国も量より質に舵を切る動きはあるんやね。